「赤旗」2015年4月18日付
日本共産党の小池晃議員は16日の参院厚生労働委員会で、ブラック企業に対する規制項目を盛り込んだ青少年雇用促進法案について、より実効性のある規制にするよう求めつつ、「非正規から正社員への転換を雇用政策の根本にすえるべきだ」と主張しました。
塩崎恭久厚労相は、「将来を担う若者は貴重な人材であり、ブラック企業による使い捨ては許されない」と述べ、長時間・過重労働が疑われる企業に対する是正指導を強める考えを表明しました。
小池氏は同法案について、企業による情報提供の対象を新卒者に限定し、提供する情報を募集・採用など3種類のうち一つ以上と定めている問題を指摘。すべての求職者に、入社3年後の離職率や平均残業時間、有給休暇取得実績、平均勤続年数などの情報を提供することを義務づけるよう求めました。
厚労省の坂口卓派遣・有期労働対策部長は「努力義務として指針に定めることを検討したい」と述べました。
ブラック企業の求人を拒否する規定をハローワーク(公共職業安定所)に限定せず、民間職業紹介事業者にも拡大するよう求めた小池氏に対し、坂口氏は「ハローワークに準じた取り扱いができるよう指針に盛り込むことを検討する」と述べました。
小池氏は、求職者の相談に応じるキャリアコンサルタントの登録制導入について、「“人材ビジネス”頼みではなく、ハローワークなどの公的機関が行うキャリアコンサルタントの体制強化を政策の基本にすえるべきだ」と述べました。