赤旗2023年4月6日付
小池氏が宮崎県内駆ける
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日本共産党の小池晃書記局長は5日、宮崎県の都城市と宮崎市を駆け抜け、現職の来住一人(らいじゅう・かずひと)、前屋敷えみ両候補が1票を争う大激戦の県議選(9日投票)は「最後までの頑張りが勝利を決する。県民の命綱、宝の議席を失うわけにはいかない」として、宮崎市議選(16日告示・23日投票)の党予定候補2人を含む全員の必勝を訴えました。
小池氏は、県政は巨額の税金を投じた大企業への補助金支給など特定企業優遇を行う「オール与党」体制だと指摘。障害者団体が「重度障害者の医療費を窓口無料に」と要請しても知事が応えなかったのを、党県議2人が連続して議会で実現を求め、障害者団体も1万人分以上の署名を提出した結果、県議会が全会一致で採択し、立て替え払いがなくなり現物給付になったと紹介しました。
小池氏は、都城市の農業産出額が全国の市町村で1位、牛と豚が1位、鶏は2位で、都城の経済、地域を支えているのは農業、特に畜産なのに、「配合飼料の価格がどんどん上がる畜産の危機の中、国の配合飼料価格安定制度は本当に不十分だ」と訴えました。
その上で、共産党はコストの上昇分を国が全部補填(ほてん)するよう要求を続けていると訴え、「来住さんも県に対して畜産を守れと申し入れを行ってきた」と強調。これに応じようとしない県政を批判し、「日本の食と文化と環境を支えている農業をしっかり立て直し支えることこそ、国を守る一番大事な仕事だ。宮崎の、都城の農業を守れ、この願いを党派を超えて共産党に寄せてください」と力を込めました。
また、ジェンダー平等の取り組みを進める前屋敷県議が学校や公的施設のトイレに生理用品の常備を求め、県立学校で実現させ、県内市町村に広がっていることも紹介しました。
小池氏は、「平和の問題も県議選の大きな争点」だと強調し、県内の航空自衛隊新田原(にゅうたばる)基地に、防衛省が沖縄県の米軍普天間基地の機能を緊急時に移転するためだとして、米軍のための駐機場や庁舎、危険な弾薬庫まで建設したと告発しました。
小池氏は、「緊急時」とは何かと聞いても防衛省は「一概に申し上げることは困難」と説明するだけだったと述べ、これでは「米軍の使用に制限はないに等しい」と指摘。米軍がわが物顔で使用する恐れや日米共同訓練が劇的に増える可能性があり、自衛隊が同基地への配備を計画する最新鋭戦闘機F35Bを、空母化する自衛隊艦船に搭載して他国に攻め込むことも可能になるとして、日米一体の大増強を批判し、「新田原基地を出撃拠点にするな。平和の問題を訴えているのは共産党だけだ。基地の強化、米軍基地化は許さないとの願いを広げに広げてください」と党躍進を訴えました。
来住・前屋敷両候補が訴え
都城市の街頭演説では来住一人候補(都城市区、定数6)が「税金が県民のために使われているか、しっかりチェックしただすことは県議の重要な仕事だ」と強調。「あやまりはあやまりとぴしゃっといえる共産党の議席を一緒に守ってください」と力を込めました。
宮崎市では前屋敷えみ候補(宮崎市区、定数12)が、重度心身障がい者の医療費の立て替え払い解消や生理の貧困対策など実現させてきた実績を報告し、一部の企業優遇でなく、「安心安全の県政のために税金を使わせていく役割を前屋敷に担わせてほしい」と強調しました。新田原基地でもすすむ軍拡の事態に触れ、「反戦平和が私の原点だ」と訴えました。