赤旗2023年2月23日付
税理士法の改定で、納税者が行う税務相談に国が介入できる規定(税務相談停止命令制度)を創設させないなど、自主申告運動の擁護・発展をめざす国会行動が22日、参院議員会館で行われました。
政府は、納税者同士が行う税務相談を財務相が停止でき、税務相談を行う者への質問検査権を国税庁・税務署に与える規定を創設しようとしています。
しかし、命令処分の基準があいまいで恣意(しい)的に運用されるとして、自主申告運動に取り組む民主商工会や農民連、生活と健康を守る会から懸念の声が上がっています。
全国商工団体連合会の藤川隆広副会長は「多くの中小業者、団体にも自主申告運動を広げ、発展させたい」とあいさつしました。
日本共産党の小池晃書記局長・参院議員は、戦時中に税務代理士制度ができ、戦費調達のための大増税が行われた歴史にふれ「今回の規定は敵基地攻撃能力の保有、大軍拡・大増税の動きの中で出てきている。いま必要なのは納税者権利憲章の制定だ」と強調。「納税者の権利擁護を求める緊急署名」4万6266人分を受け取りました。
自由法曹団が発表した同制度創設反対の意見書について平井哲史事務局長が解説。「融資・税金の相談に乗る国会議員も対象になると呼びかけ、何としても廃案に追い込もう」と訴え。千葉県生活と健康を守る会連合会の高野秀純事務局長は「税の減免相談ができなければ生活できない人が出てくる」と告発しました。
衆院財務金融委員会の与野党議員への要請を行いました。