赤旗2022年11月15日付
日本共産党北海道委員会は13日、札幌市で来春の統一地方選勝利をめざす「札幌圏大演説会」を開きました。千葉なおこ札幌市議(南区)と宮川じゅん道議予定候補(札幌東区)があいさつし、小池晃書記局長が演説。国いいなりで暮らしと福祉を削る道政と市政の実態を告発し、道議選では札幌市東区、小樽、旭川の議席を守り抜き、函館、札幌市北区、白石区、中央区など4議席以上に、札幌市議選ではいまの10議席を絶対確保し12議席へ、知事選、札幌市長選でも勝利し、後半戦の市町村選挙でも必ず全員勝利をと力強く訴えました。
小池氏は、新型コロナウイルスが再び急拡大し、感染者数が全国1位の道内では死者の割合が全国平均の1・6倍、札幌市では1・7倍だと告発。背景には、道内45あった保健所を26に減らし、職員も2割削減し、急性期病床を8年で6千床近く減らし、さらに削減を狙うなど保健・医療体制の削減があるとして、「北海道の保健・医療体制の抜本的拡充は待ったなしなのに、いまの道政・道知事は国の方針どおりに医療拡充に背を向けている」と批判。小中高校も20年で858校閉鎖し、“地域住民の足”鉄路を5年で195キロも廃止するなど、効率最優先・地域切り捨ての自公政治では「北海道が崩壊してしまう」と警告しました。
小池氏は「一方、共産党道議団は“道民の命を守る政治を”と奮闘してきた」と強調。コロナ対策では独自対策に背を向ける知事と対決し、何度も緊急の申し入れを行ってきたほか、「下着の色の指定」「地毛証明」など人権無視の校則の実態について191の全道立高校を独自調査し、校則見直しを求めた結果、8割の高校で見直しが実現し、JR北海道の減便で「部活から帰れなくなった」との高校生の声を届け、代替バス運行を実現したと紹介しました。
また、補聴器購入助成や学校や道の施設への生理用品設置に全力をあげてきたほか、アイヌの先住権回復やジェンダー平等、子どもの権利にも取り組んでいることを示し、「道議会ではいま3議席だが、4議席以上になれば代表質問ができる、予算案の組み替えも出せる、発言力は何倍にもなる。日本共産党の議席を大きく増やして、医療も鉄路も農業も切り捨てる道政をみんなの力で転換させよう」と訴えました。
札幌市政について小池氏は、東京五輪汚職疑惑が底なしになっているもとで五輪招致など「ありえない」と批判。五輪より市民の暮らしをという当たり前の市政に変えようと呼びかけました。
新幹線延伸問題でも大量のヒ素などを含むトンネル残土の処分を地域住民の8割の反対署名を無視し強行したと批判し、こうした背景にも「国いいなりの市長と、その市長の提案に何でも賛成する共産党以外のオール与党の市議会がある」と指摘。党市議団はコロナ対策で11回も緊急要望を出し福祉施設へのPCR検査費用の補助などを実現したほか、子ども医療費無料化を一歩ずつ拡大してきたとして「市政を変える決定的な力は、市長にものをいう唯一の政党・日本共産党の前進だ。何としても全員勝利を」と訴えました。
小池氏は、統一協会との癒着で辞任した山際大志郎前経済再生担当相に続き「死刑のはんこを押すだけの地味な仕事」との暴言で辞任した葉梨康弘前法相を直前までかばった岸田文雄首相の対応はとりわけ問題だとして、自民党のポスターは「決断と実行」というが「決断できない、実行しないのが自民党だ」と批判。首相にまったく反省がないとして、「物価高騰にもコロナ対策にも無為無策、消費税減税にも背を向け、大軍拡に突き進む岸田首相を退陣させ、岸田内閣を倒そうではないか」と訴えました。
さらに、道議12人、札幌市議18人など全道で議員39人の統一協会との癒着が明らかになったが「すべて自民党だ」と告発。被害者救済のためにも、同協会をめぐる疑惑や癒着の解明に「全力をあげる」と表明しました。
小池氏が「北海道議選も、札幌市議選も、後半の市町村議選も、どれも1票を争う大激戦だ。全員を勝たせて自公政権ノーの審判を北海道から下そう」と訴えると、満場の聴衆から大きな拍手と声援が湧きおこりました。
宮川道議と千葉市議も
畠山和也元衆院議員が、登壇した道議、札幌市議、石狩・後志(しりべし)管内の予定候補者を紹介しました。
宮川道議は、国いいなりの北海道政転換へ4人以上の勝利で「北海道の未来を変えます」と表明。千葉市議は「札幌五輪や大型開発より福祉や教育、除排雪と暮らしが豊かになる市政を」と決意を語りました。
「戦争させない市民の風・北海道」の山口たか共同代表が「全力で応援します」と連帯あいさつしました。