赤旗2022年8月19日付
平和・民主・革新の日本をめざす全国の会(全国革新懇)は18日、オンラインで都道府県革新懇事務室(局)長会議を開きました。各都道府県の事務室(局)長らが、参院選後の情勢と「市民と野党の共闘」の現状、革新懇の課題などについて意見交換し、秋のたたかいに向けたとりくみを交流しました。
日本共産党の小池晃書記局長が情勢について報告。参院選は自民党や一部メディアなどによる野党共闘への攻撃のもとで、野党の選挙協力が極めて限定的なものとなり、全国32の1人区のうち野党が勝利した選挙区は、沖縄、長野、青森の3選挙区にとどまったと指摘。「自公政治を変える道は共闘しかないということを逆の形で示すものとなった」と強調しました。
その上で、共闘破壊の妨害に対して野党がどういう姿勢をとるかに関わり、▽緊急の一致点で力を合わせ、自民党などによる野党共闘攻撃にきっぱり立ち向かう▽日本維新の会や国民民主党など、自公政権の「補完勢力」とは正面からたたかう▽「対決」と「提案」を対立させて「対決」を否定する一部の議論をきっぱりとしりぞけ、間違った政治には真正面から対決する―の3点を述べました。
小池氏は、岸田政権が改憲議論と一体に「敵基地攻撃能力」の保有や大軍拡予算を狙っていると指摘し、「いよいよごまかしがきかなくなっている。まさに他国に脅威を与える軍事大国への道だ。『戦争させない、9条変えるな』の一点で力を合わせて改憲発議を止めよう」と呼びかけました。
小池氏は、岸田政権が新型コロナや物価高騰への無策、原発再稼働、自民党と統一協会との癒着や「国葬」問題などで国民との矛盾を深め、深刻な行き詰まりに直面していると指摘。「あらゆる分野で国民要求を掲げ、対案を掲げて運動を広げていくときだ。安保法制廃止の運動から始まった市民と野党の共闘は、地域で連帯と信頼の絆を強めていることは間違いない。その中で革新懇運動は大きな役割を果たしてきた。この絆をさらに強め、共闘の再構築に知恵と力を尽くしたい」と表明しました。
小田川義和全国革新懇事務室長が会議への報告と提案を行い、「参院選は部分的な共闘にとどまり、改憲勢力が3分の2を占めたが、国民の関心のトップは暮らしの問題だ。共闘の再構築、『三つの共同目標』を支持する政治勢力の躍進に力を尽くしたい」と述べました。
各都道府県の革新懇からの報告と討論では、「沖縄県知事選(25日告示、9月11日投票)は沖縄の未来と日本の命運がかかった選挙だ。『建議書』、教育・子育て政策の実現などデニー県政の実績を広げて勝利したい」(沖縄)、「(10余年ぶりに活動を再開し)7月に革新懇の再開総会を開いた」(長崎)など、各地域のとりくみが語られました。