赤旗2022年6月6日付
安倍晋三元首相は京都市内での講演(4日)で、自衛隊について「国を守るために命をかける彼らが、憲法違反のままでいいはずがない」と述べ、日本共産党の志位和夫委員長を名指しし、「憲法違反と言いながら、いざという時には守ってもらおうという、いいかげんな政党だ」と攻撃しました。
これに対し、小池氏は5日の京都府での演説で「あまりにいいかげんな悪罵だ。『陸海空軍その他の戦力を保持しない』と明記した憲法に照らせば、自衛隊という組織が憲法と相いれないことは明らかではないか」と反論。その上で、「しかし今、中国の覇権主義や北朝鮮のミサイル開発をみれば、すぐに自衛隊をなくすことはできない。東アジアを平和と協力の地域にする努力を実らせ、国民の圧倒的多数が『軍事力がなくても大丈夫』と考えるようになった時に、はじめて憲法9条の理想の実現に踏み出そうというのが、共産党の提案だ」と述べました。
小池氏は「それでも万が一、日本が攻撃を受けるようなことがあれば、9条のもとでも個別的自衛権は存在するし、必要な場合にはその権利を行使して国民の命を守るというのが共産党の立場だ」と説明。「憲法9条も国民の命も両方を守り抜くのが日本共産党だ。一方、9条を壊して、災害救助などで奮闘している自衛隊員を海外の戦場に送り、その命を危険にさらそうとしているのが自民党ではないか。安倍氏は、的外れの攻撃をする暇があるなら、『桜を見る会』をめぐる自らの疑惑について国民に説明すべきだ」と厳しく批判しました。