赤旗2022年4月12日付
松江で小池書記局長が訴え
日本共産党の小池晃書記局長は10日、松江市内で演説し、公示まで2カ月半を切った参院選の躍進に向けて「参院選では平和の問題でも、暮らしの問題でも日本の進路が問われます。『比例は共産党』と広げに広げ、にひそうへい比例予定候補をはじめ5人全員の勝利を。選挙区は、島根原発の再稼働に反対する福住ひでゆき予定候補を」と熱く訴えました。
にひ比例予定候補は「自公政権はコロナ危機のもと、憲法をないがしろに、自己責任を押し付けてきた。『やさしく強い経済』を実現し、格差と貧困をただそう」と訴えました。福住ひでゆき鳥取・島根選挙区予定候補が決意表明しました。
小池氏はウクライナで多数の高齢者や女性、子どもを殺害しているロシアを怒りを込めて糾弾し、「いかなる理由があろうとも『主権の尊重』『領土の保全』『武力行使の禁止』を定めた国連憲章違反の侵略に他ならない」「病院、学校、原発への攻撃は国際人道法違反の戦争犯罪だ」「核兵器の先制使用表明も断じて許されない」と批判しました。
その上で、2度の緊急国連総会がロシア非難決議を140カ国以上の賛成で採択したことなどを示し、「平和を求める世界の圧倒的世論で侵略を止めよう」と訴えました。
小池氏は、この危機に乗じて、安倍晋三元首相や日本維新の会が「核共有」や9条改憲を主張し、「9条は空想的、思考停止」と攻撃していることに対し、「9条を生かした外交努力を積み重ねてこそ平和を実現できる。9条に背を向け、軍事に軍事で向かえば破局的な戦争になる。『軍事力による平和』こそ思考停止だ」と訴えました。
また、小池氏は「ロシアはもともと共産主義」という誤解について、「旧ソ連は共産主義とは無縁の覇権主義、専制主義の抑圧国家であり、事実は正反対」と述べ、1991年のソ連共産党の解体にあたって日本共産党が「もろ手を挙げて歓迎すべき歴史的出来事」と表明していたことを紹介しました。
そして、「日本共産党はソ連共産党の覇権主義的干渉とたたかい、うちやぶった歴史を持つ党だ」と述べ、「どんな国であれ覇権主義は許さない。この一点で国際社会が団結を」と呼びかけると会場は大きな拍手で応えました。
小池氏は、「やさしく強い経済」の実現をめぐり、世界各国が2050年までに温室効果ガスの排出量実質ゼロの目標を掲げる中、日本は9カ所の石炭火力の新増設や原発再稼働をねらっていると厳しく批判。島根原発は国内で唯一県庁所在地にあり、要介護などで避難時に支援が必要な人は日本で一番多い5万2千人だと述べ、「再稼働せず、原発ゼロの島根へ」と訴えました。
さらに小池氏は、省エネと再エネの組み合わせで新たに254万人の雇用を生み出せることを示し、気候危機打開の諸課題が「『やさしく強い経済』をつくることにつながる」と熱く訴えました。
演説の後半で小池氏は、共産党への疑問に答える「はてな」リーフを詳しく説明。自衛隊に関わって、「日本国憲法は悲惨な戦争をへて『二度と再び戦争をしない』と誓い、軍隊を持たないと宣言した」と述べ、「この原点はウクライナの事態のもとでますます大事だ」と主張しました。
そして、「憲法9条は、戦争を放棄し、武力の保持を禁じているが、『無抵抗主義』ではない」と強調し、「9条のもとでも個別的自衛権は存在し、必要な場合にその権利を行使し、日本を守ることは当然だ。共産党は、9条も、国民の命も守り抜く立場だ」と訴えました。
小池氏は「戦争とファシズムに命をかけて反対し、市民との約束を裏切らない共産党の躍進に力を貸していただくことを心から呼びかけます」と述べ、「しんぶん赤旗」の購読と日本共産党への入党を熱く訴えました。
島根県内各地で視聴会場が設けられ、安来市で50代の男性、美郷町で60代の女性がそれぞれ入党を決意しました。