赤旗2022年3月25日付
安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合(市民連合)は24日、日本共産党に対し、「参議院選挙に向けて、政策の調整、候補者の一本化など連携を強化し、自公勢力とたたかう体制を早急に作り上げること」などを要請しました。小池晃書記局長、田村智子政策委員長、穀田恵二国対委員長が応対し、要請書を受け取り意見交換しました。
要請書では、(1)通常国会で立憲野党の連携を強化し、自公政権と対決し、政策転換を勝ち取る(2)市民生活の危機が続くことが予測され、万全の対策を求める(3)参院選に向けて、自公勢力とたたかう体制を作り上げる―ことを求めています。
市民連合運営委員の山口二郎法政大学教授は「ロシアのウクライナ侵略を悪用して、核共有や敵基地攻撃、憲法改正をいう人もいるが、くむべき教訓は、命を軽んじ、うそをつく為政者をのさばらせておくととんでもないことが起きるということだ。参院選のテーマは、翼賛体制をつくらせない、憲法・民主主義・平和を守ることで、今後、話し合いながら理解を共有していきたい」と述べました。
小池氏は「野党共闘は、自公政権が安保法制=戦争法の強行で立憲主義を破壊したことが原点だ。安保法制と敵基地攻撃がセットになるといかに危険か。日本が攻撃されていない段階での敵基地攻撃を政府は否定しておらず、まぎれもない先制攻撃になる。安保法制の問題は今日的課題としても重大になっており、共闘の一丁目一番地として重視したい」と述べました。
さらに小池氏は、岸田文雄首相が自民党大会で「改憲の党是を成し遂げよう」と表明し、参院選の大争点にしようとしているとして、「憲法9条を守り抜くことも、参院選の最重要争点にしていきたい」と表明しました。
山口氏は、参院選に向けて市民連合としては(1)平和・憲法を守る(2)あらゆる階層に対する生活支援政策の強化(3)エネルギー転換と気候変動対策(4)人権・ジェンダー平等―の四つを基本理念として市民連合で共有し、政策提言したいと発言。小池氏は「四つの基本理念の方向性は、私たちも同じ思いだ。とくに平和・憲法の問題が参院選でするどく問われる。岸田自公政権に厳しい審判を下すためにも、野党共闘を力強く発展させていきたい。市民連合とも連携し、これからも話し合いを深めていきたい」と述べました。