赤旗2022年2月5日付
鹿児島県の「馬毛島への米軍施設に反対する市民・団体連絡会」は4日、国会内で、馬毛島(西之表市)の米空母艦載機離着陸訓練(FCLP)移転計画に反対する運動への協力を求める要請書を日本共産党の小池晃書記局長に手渡しました。田村貴昭衆院議員、井上哲士参院議員も応対しました。
連絡会の三宅公人会長が要請書を読み上げ、2022年度の防衛省関連予算に馬毛島自衛隊基地の整備事業費として549億円が計上されていることを指摘。国会審議の強化を求めました。また、地元市長・県知事の意見書に答え、問題の具体的な改善策を環境影響評価(アセスメント)に示させることに加え、国会議員の現地調査の実施、地元の合意なしに一切の工事に着工しないことを国に求めるとしています。
小池氏は、島を丸ごと自衛隊基地にして米軍に差し出すというのは「前代未聞」だと指摘。米軍と自衛隊の殴り込み作戦の共同訓練基地にすることは許されないとして、住民合意もなく進めるのは沖縄の辺野古と同じだと批判。「岸田首相は、地元への丁寧な説明を言うが、必要なのは説明ではなく断念だ。市長選で基地反対の民意は示されている」と述べました。
田村議員は、「(米軍再編交付金で)住民の不幸な対立と分断をあおり、アメとムチで懐柔するやり方は絶対に許さない」と訴え。基地建設関連の公告を21年度予算で10件、22年度に関しては21件も行い、今年4月には建設業者を決定し工事を強行するつもりだと明らかにし、「予算も成立しておらず、環境影響評価(アセスメント)も終わっていない」と批判しました。