赤旗2021年11月17日付
日本共産党の小池晃書記局長は16日、国会内で記者会見し、文書通信交通滞在費(文通費)について、「日本共産党は以前から抜本的に見直す必要があると繰り返し要求してきた」として、「国民の理解が得られる制度に変えるべきだ」と主張しました。
小池氏は、文通費をめぐる議論について、1993年に「文書通信交通費」に「滞在費」の名目が追加され月75万円が100万円に増額された際には、「共産党は、東京都内在住の国会議員にも滞在費を一律に支給するのは不合理であり、国民の理解を得られないとして反対した」と指摘。「それ以来、議院運営委員会で毎年度の国会予算の審議の際に、文通費の問題を指摘し、それを含む国会予算に反対してきた」と強調しました。
その上で、「文通費は国民の理解が得られる制度に変えるべきだ」と指摘。「制度の目的、金額の根拠、経費の内容などをそれぞれ検討し直すべきだ。例えば『通信』と言っても戦後すぐに始まった時とインターネット時代ではその中身が違う。そうした検討が一切行われてきていないことが大問題であり、抜本的な見直しが必要だ」と主張しました。
小池氏は、共産党の文通費の取り扱いについて、「衆参両院の国会議員全員の同意を得て、議員団の共同管理にしている。文通費の趣旨を踏まえて有効に活用するよう努力し、その使途については毎年、ホームページで公表している」と語りました。
同時に小池氏は「国会議員・政党に関わる税金で最大の問題は政党助成金だ」と指摘。「政党助成金は年間で総額320億円、国会議員1人当たりに換算すると年間4500万円。毎月300万円以上という桁違いの金額になる。この機会に、最大の無駄遣いである政党助成金そのものにメスを入れ、廃止するための議論をしていくべきだ」と強調しました。
小池氏は日本維新の会の松井一郎代表が記者会見で「共産党は(文通費を)黙って受け取っている」と述べたことに触れ、「共産党は毎年、議院運営委員会で反対討論をやっている。“黙って受け取っている”というのは全くの事実無根だ」と批判。「政党の党首であるなら、きちんと事実は確認した上で発言してほしい」と語りました。
小池氏は、文通費を日割り支給にする法案の提出を立憲民主党が検討していることについて問われ、「当然だ。ただ、日割りにすれば解決するという問題ではない。制度全体の抜本的見直しが必要だ」と述べました。