赤旗2021年10月1日付
日本共産党の志位和夫委員長と立憲民主党の枝野幸男代表は30日、国会内で会談し、(1)次の総選挙において自公政権を倒し、新しい政治を実現する(2)「新政権」において、市民連合(「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」)と合意した政策を着実に推進するために協力する。その際、日本共産党は、合意した政策を実現する範囲での限定的な閣外からの協力とする(3)両党で候補者を一本化した選挙区については、双方の立場や事情の違いを互いに理解・尊重しながら、小選挙区での勝利をめざす―とした3点(別項)で両党が協力することで合意しました。会談には日本共産党の小池晃書記局長、立憲民主党の福山哲郎幹事長が同席しました。(会談後の志位委員長の会見)
会談では、冒頭、枝野氏が、総選挙での両党の協力について3点を提案したのに対して、志位氏は、「全面的に賛同します。枝野代表の決断に敬意を表します」と応じ、両党の公式の合意として確認されました。
志位氏は「今回の党首合意は、市民と野党の共闘を大きく発展させる、画期的な内容になったと思います」と述べ、「とくに『新政権』において両党が協力していくことが合意されたことは極めて重要な前進です。こうした合意を得られたことを心からうれしく思っています」と語りました。
また、日本共産党の99年の歴史でこうした合意を得て総選挙をたたかうのは初めてのことだと述べるとともに、2015年9月に国民連合政府を呼びかけて以来、市民と野党が協力して新しい政権の実現を訴えてきたが、「それに向けて大きな一歩を踏み出す合意を得られたことを、重ねて心から歓迎します」と表明しました。
さらに、この間、党として「閣内協力も閣外協力もありうる」と表明してきたと述べ、今回の「限定的な閣外からの協力」という合意に「とても満足しています」と表明。合意で「新政権」における協力を確認した市民連合との共通政策は、「あれこれの部分的な政策ではなく、9年間の『安倍・菅自公政治』をチェンジする要となる政策がしっかり盛り込まれている」として、「『新政権』において、そうした政策の実現のための協力が合意されたことの意義は大変に大きいと考えます」と述べました。
その上で「この合意を力にして、協力して選挙に勝ち、政権交代を実現し、新しい政権をつくるために全力をあげる」と表明しました。
会談では、枝野氏から4日の首相指名選挙での投票の要請もあり、志位氏は「こういう内容が合意された以上、当然、枝野代表に投票します」と答えました。また、臨時国会では、本会議での代表質問にとどめず、予算委員会での一問一答で国政の基本争点を明らかにして国民の審判をあおぐべきことを、党首レベルで発信していくことでも合意しました。
■党首会談での合意事項
両党は以下の点を協力することで合意した。
1、次の総選挙において自公政権を倒し、新しい政治を実現する。
2、立憲民主党と日本共産党は、「新政権」において、市民連合と合意した政策を着実に推進するために協力する。その際、日本共産党は、合意した政策を実現する範囲での限定的な閣外からの協力とする。
3、次の総選挙において、両党で候補者を一本化した選挙区については、双方の立場や事情の違いを互いに理解・尊重しながら、小選挙区での勝利を目指す。