赤旗2021年8月24日付
小池書記局長が批判
日本共産党の小池晃書記局長は23日、国会内で記者会見し、政府が従来の方針を転換して、アフガニスタンに自衛隊のC130輸送機2機、C2輸送機1機の派遣を決定したことについて批判し、なぜ自衛隊の派遣が必要との判断に至ったのか、誰を運ぶのかを明らかにするよう政府に求めました。
小池氏は、政府が国際機関で働く日本人や、在アフガン日本大使館の現地スタッフらを国外に退避させるための派遣としていることについて、「すでに大使館の日本人職員12人は、英国軍機でアラブ首長国連邦(UAE)に退避させている」と指摘。岸信夫防衛相も20日に「治安情勢が急激に悪化するなか、現地に出入りしている関係国の軍用機で退避することが、最善との判断に至った」と述べていたことに触れ、「なぜ方針が変わったのか」と述べました。
また輸送対象について、国際機関で働く日本人若干名と、日本大使館・国際協力機構(JICA)のアフガン人スタッフ数十人と報道されていることに言及。「それに対して、なぜ自衛隊機3機という規模の派遣が必要なのか。そもそも誰を運ぶのか。何人運ぶのか。また、米国が自衛隊機の派遣を要請したのか、日本の関係者以外の輸送も考えているのか。政府は具体的に説明する責任がある」と強調しました。
その上で小池氏は、今回の事態は2001年の9・11テロに対する報復戦争の破綻を証明したものだと指摘。同時に、日本が報復戦争に自衛隊を派遣して加担したとして、「日本政府は、この誤りを認めて、米国追随の海外派兵路線を根本から改めることが必要だ」と述べました。