赤旗2021年8月23日付
大阪オンライン演説会 小池書記局長訴え
総選挙勝利にむけて22日、大阪府の日本共産党オンライン演説会が開かれました。小池晃書記局長は「命を守る政治の実現へ、安倍・菅政治と維新政治の二重の逆流を打ち破ろう。『比例は共産党』と広げぬき、大阪で80万票、近畿ブロックで4議席の回復を」と呼びかけました。演説会では比例近畿ブロックの6人の予定候補が紹介され、こくた恵二党国対委員長、宮本たけし前衆院議員、清水ただし衆院議員、西田さえ子党大阪府くらし営業対策委員長があいさつしました。
小池氏は、辰巳孝太郎前参院議員とのトーク形式で寄せられた質問に一問一答で答えました。
「国民にとって今回の総選挙の意味は?」との質問が出され、小池氏は「何と言っても命を守る政治をつくる選挙だ」と語りました。科学を無視し、国民に説明せず、強権で自己責任を押し付ける菅政権の新型コロナ対応では「命は守れない」と指摘。また、森友学園問題などの行政私物化、公文書改ざんなど安倍・菅政権の9年間の闇を明るみに出し、暴走政治の根本にある憲法を踏みにじる政治をリセットする選挙だと述べました。
「大阪では、安倍・菅政治に加え、維新政治という二重の逆流を打ち破るたたかいだ」と強調。「維新の会」が自己責任を押し付け、公的医療の縮小、憲法改悪の旗を振り、野党共闘と共産党への攻撃を強めていると指摘し、「大阪で共産党が比例で躍進することが、維新の野望を打ち砕く上で決定的。党躍進と野党共闘で政権交代を実現する選挙にしよう」と訴えました。
「コロナ感染拡大をどう抑え込む?」との問いかけも。小池氏は、「今やるべきは命を守ることを最優先にした対応だ」と述べ、党の「緊急提案」を紹介。入院できずに自宅で亡くなる感染者が相次ぐ現状を「菅政権による人災だ」と批判し、臨時の医療施設など症状に応じた治療が受けられる体制を大至急つくることを訴えました。
大規模な検査で感染拡大を抑え込むとともに、「パラリンピックは中止し、命を守る対策に集中を」と強調。「開くべきは五輪ではなく国会だ」と主張し、補償や支援の徹底、医療改悪を進める政治の転換を訴えました。
大阪オンライン演説会では「コロナ危機がここまで深刻になった原因は?」との質問も出されました。小池氏は、安倍・菅政権の9年間で社会保障予算の自然増が2兆円削減され、コロナ前から医療機関はぎりぎりの状態だったと指摘。保健所も1990年代に全国852カ所から469カ所に減らされ、人口270万人の大阪市の保健所も1カ所に統合されたと述べました。
コロナ対応に当たる大阪の保健所職員の悲痛な声も紹介し、「何でも自己責任の政治の矛盾がコロナのもとで噴き出し、現場に押し付けられている」と指摘。「今度の選挙では、何でも自己責任で経済効率のみを優先する政治を変え、一人ひとりの人間を尊重し、命を支えていく政治に切りかえる野党政権をつくろう」と呼びかけました。
アフガニスタン政権が崩壊し、反政府勢力タリバン統治が復活した状況についての質問も寄せられました。小池氏は、「米国が国連憲章や国際法を無視して始めた報復戦争の破綻、戦争でテロはなくせないということを示している」と指摘。2001年にパキスタンで悲惨な空爆の実態を調査したことも紹介し、「戦争でもたらされたのは多大の犠牲と混乱でしかなかった」と述べ、「米国と国際社会がアフガンの再建に責任を果たすべきだ。日本は無法な戦争に加担した誤りを認め、憲法9条に基づいて国際紛争の解決に貢献する役割を果たすべきだ」と訴えました。
比例4予定候補 決意
演説会では、近畿比例予定候補の、こくた恵二、宮本たけし、清水ただし、西田さえ子の4氏が総選挙で比例4議席絶対回復への決意をのべました。こむら潤、たけやま彩子の両予定候補も紹介されました。
こくた氏は「2015年に共産党が安保法制廃止・立憲主義を取り戻す国民連合政府を呼びかけ6年、市民と野党の連合政権がいよいよ現実味をおびている」と話しました。
宮本氏は「森友問題での菅首相・安倍前首相の責任追及はこれからだ。文書改ざんを強要され自ら命を絶った赤木俊夫さん(元近畿財務局職員)の無念を晴らしたい」と誓いました。
清水氏は「何でも自己責任、自助・共助・排除の菅政権を変えよう。比例4議席実現へ力をお貸しください」と訴えました。
西田氏は「新型コロナ感染拡大の中、補償をまともにしない菅政権が地域社会の未来を奪っている」と述べ、菅自公政権と補完勢力である維新の打倒を訴えました。
ゲストとしてマグロ卸業を営む勝山比呂介(ひろゆき)さんと東大阪生協病院院長の橘田亜由美さんが共産党への期待を語りました。
同演説会の視聴は約6400カ所にのぼりました。これに先立ち、大阪の19選挙区すべてで開催したオンライン演説会は、視聴回数1万5千回を超えて広がっています。