赤旗2021年8月5日付
超党派の「ミャンマーの民主化を支援する議員連盟」(会長・立憲民主党の中川正春衆院議員)は4日、6日に予定される日メコン外相会議に、ミャンマー国軍の代表者を出席させる日本政府の方針に強く抗議し、撤回を求める緊急要請を外務省内で行いました。
要請は、国軍による市民の殺害・逮捕、少数民族地域への空爆などが続き、新型コロナ感染爆発の中、国軍による医師らの逮捕・拘禁で多くの市民の命が奪われていると強調。▽日メコン外相会議へのミャンマー国軍代表者の参加撤回▽国軍による現体制の正当性を絶対に認めないことなどを盛り込んだ衆参両院の決議(6月採択)の実現▽支援を必要とするすべてのミャンマー国民への緊急支援物資の提供▽日本政府としてミャンマー国民統一政府(NUG)を国民の正当な代表だと公式に認め、正式な対話を行うこと―などを要請しました。
中川氏は、「重要な政治問題であるにもかかわらず、大臣がなぜ説明にこないのか」と抗議。外務省の小林賢一南部アジア部長は、「正当な政府と認めているわけではない」と弁明しました。
日本共産党の小池晃書記局長は「日本政府が主催する会議に国軍の代表者を出席させれば、国軍は『日本政府も正当性を認めた』と国内で大宣伝するだろう。国軍支配の固定化に加担することになる。撤回せよ」と強調。小林氏は「そういう懸念は理解する」と認めました。
日本共産党の井上哲士参院議員は、「世界最大の援助国である日本が国軍支配を強めたと国際社会にアピールすることになる」と厳しく批判しました。