赤旗2021年8月3日付
日本共産党の小池晃書記局長は2日、国会内で記者会見し、「新型コロナウイルスの感染拡大がとどまることなく、東京、首都圏から全国に急速に広がっている。東京では医療崩壊の危機に直面している」と指摘し、ワクチン接種を急ぐ必要はあるが、「第5波」には間に合わないとして、引き続き東京五輪の中止を強く求めるとともに、検査の抜本的拡充の必要性を強調しました。
記者団から、緊急事態宣言の効果について問われた小池氏は、「『宣言』さえ出せば感染が抑えられるわけでないことは、『宣言』下の東京で、感染が急拡大している事実を見れば明白だ」「具体的な措置が求められる。緊急に必要なのは、検査の抜本的な拡大だ」と指摘しました。
そして、政府分科会の尾身茂会長が7月30日の記者会見で、「圧倒的に検査のキャパシティー(能力)が増えてきた。ちょっとでも具合の悪い人、感染の心配のある人は、職場、学校、地域のどこでも気楽に検査できる体制を国・自治体がその気になればできる。これをぜひやっていただきたい」と述べたことに「注目している」として、「政府にはその提言を実行する責任がある」と主張しました。
小池氏は、「いま感染は職場で広がり、それが家庭に持ち帰られて子どもたちにも広がり、学校を通じてまた拡大するという悪循環になっている。この悪循環を断つためには、大規模検査で無症状感染者を把握、保護し、感染伝播(でんぱ)の鎖を断つことが必要だ」と強調。検査の拡充は政府の基本的対処方針には一言もないと指摘し、「政府の方針にしっかり据えるべきだ」と述べました。
そして、尾身氏提案のような検査を実施するために、「国には制度をつくり、財政措置をとる責任がある。そのためにも、ただちに臨時国会を開くべきだ」と表明しました。