赤旗2021年7月13日付
小池書記局長が会見
日本共産党の小池晃書記局長は12日、国会内で記者会見し、西村康稔経済再生担当相が酒類を提供する飲食店が休業要請に応じない場合、店舗情報を金融機関に提供するとの考えを示し、その後、撤回(9日)したことについて「どこで、誰が、方針を決めたのか。その経過を明らかにする必要がある」と強調しました。
小池氏は、西村担当相が記者会見で配布した文書には「金融機関に対して、融資先の飲食店への特措法に基づく要請・命令の遵守等の働き掛けを依頼」と書かれていることを指摘。「これは、西村担当相一人の個人的な発言ではなく、政府内で検討した結果の方針といわざるをえない」と述べました。
小池氏は、菅義偉首相が「(西村担当相の)発言を承知していない」と述べたことについて、「(新型コロナ)対策本部の本部長は菅首相で、副本部長は西村担当相だ。『承知していない』で済む話ではない」と指摘。「今後、国会等で追及していかなければいけない」と述べました。
また国税庁が酒類販売業者の団体に対して飲食店との取引停止を求める事務連絡を出していることについて問われて、小池氏は「内閣官房と国税庁酒税課の事務連絡はいまだに撤回をされていない。これも撤回すべきだ。商取引の停止を求めることは新型コロナ特措法では認められていない」と強調しました。
小池氏は、営業の自由は憲法上保障されているとして、「これは営業の自由を脅かすものですらある。しかも国会での議論が一切ない」と批判。政府が「要請だ」と述べていることに触れて、「酒類販売の許認可権限をもつ国税庁が、業者の組合などでつくる酒類業中央団体連絡協議会に要請すれば、実質的には強い強制力を持つ」と指摘しました。