赤旗2021年4月14日付
日本共産党の小池晃書記局長は13日、マスコミ各社の論説委員などが参加する「政治問題研究会」で講演し、菅政権の新型コロナ対応や中国の覇権主義問題、政権交代にむけた野党共闘発展の展望などを語りました。三つの衆参補選・再選挙で野党が結束して勝利し、総選挙での野党連合政権実現へ力を尽くしたいと述べました。
小池氏は、危機感のかけらもない菅政権のコロナ対応を批判し、大規模検査や医療機関への減収補てん、十分な補償、東京五輪の中止を求めていると強調。五輪については「1万人の医療関係者を動員するのは無謀で無責任だ」と述べ「このまま五輪を開いていいのか。メディアからもっと多様な意見の発信が必要では」と要望しました。
質疑で、政権交代したら官僚との関係をどうするかと問われ、「菅首相からはコロナ対応を抑え込むための政策も決意も伝わってこない。政権交代したら、政治の責任で科学的で明確な方針を示し、官僚組織の力を引き出していく」と話しました。
講演で、中国の覇権主義的行動に対し「国際法を守れ」と迫っていく必要性を訴えた小池氏に、「国際法だけで対応できるのか」との質問も。小池氏は、国際法に基づく批判を日本政府がしていないことを指摘。尖閣諸島などでの領海侵犯については、「海上保安庁の機能強化など警察力によって抑えていく。同時に、中国を国際的に包囲する外交戦略が必要だ」と主張しました。軍事的衝突になれば取り返しがつかない事態になるとして、北東アジアで平和の地域共同体づくりなど、外交努力の徹底が日本の役割だと述べました。
野党共闘の現状について小池氏は、「一丁目一番地」の安保法制廃止、立憲主義回復を政策的一致の土台にすえ、野党連合政権をめざして全力を尽くす決意を表明しました。補選・再選挙については、「野党が本気で結束しなければ、勝利は望めない」と述べ、共闘を発展させていく土台として、「お互いの持っている力も、違いも認めあい、力をあわせてたたかう共闘の意思、姿勢が必要だ」と強調しました。