赤旗2021年4月10日付
ミャンマー国軍が抗議デモへの弾圧を強める中、超党派の「ミャンマーの民主化を支援する議員連盟」は9日、外務省の鷲尾英一郎副大臣を訪問し、弾圧に抵抗する国民民主連盟(NLD)の議員らが立ち上げた「連邦議会代表委員会」(CRPH)との共同声明文を手渡し、要請しました。日本共産党から小池晃書記局長、井上哲士参院議員が参加しました。
声明は、日本政府や国際社会に対し、(1)市民に対する暴力行使の停止(2)NLD幹部や、不当に拘束されている市民の解放(3)選挙で選ばれた民主体制へ全権を返還―を実現するため、あらゆる外交資源を使うよう要請。▽国民の生命・財産を奪った軍人などの処罰▽政府開発援助(ODA)など国軍に利する支援や協力の停止▽CRPHをミャンマー国民の正統な代表だと認知する―などを求めました。鷲尾氏は「どのタイミングでどういう手段を使うのが効果的か検討する」と述べました。
小池氏は「市民の命が奪われ、状況は悪化している。手をこまねいている状況ではない」と反論。軍事クーデターを起こし、虐殺を繰り返すのは「内政問題ではなく人権問題であり国際問題だ」と強調し、「日本が強い影響力を持つのはミャンマー国民も知っている。日本政府の消極姿勢は両国関係の未来にも大きな影響を与える」と指摘しました。井上氏は、ミャンマーに対して実施中のODAは有償資金協力31億円、無償資金協力18億円、技術協力21億円に上ると指摘。国軍に利するODAを中止するよう求めました。