赤旗2021年3月16日付
日本共産党の小池晃書記局長は15日、国会内で記者会見し、政府が新型コロナウイルス感染拡大防止のための緊急事態宣言を21日までに解除する方向で調整しているとの報道について問われ、「このまま感染の下げ止まりが続くのであれば21日に解除することには反対だ」と主張しました。
小池氏は、同日の東京都の新規感染者数が175人で前週の1・5倍となり、1日当たりの感染者数が前週を上回るのは7日連続だとして、「下げ止まりどころか増加傾向がはっきりと出ている」と指摘。政府が緊急事態宣言解除の根拠として「病床使用率の低下」をあげていることについて、「新規感染者が増えれば重症者は増える。そうなれば病床使用率がこれから上がる危険がある」と批判しました。
小池氏は、政府の対策分科会の尾身茂会長が同日の参院予算委員会で「変異株が感染拡大のスピードを加速させる最悪の状態を考えなければならない」と語ったことに触れ、「全国的な状況をみると変異株の比率が高まっている。こうした状況の中で、いま緊急事態宣言を解除する理由はない」と主張しました。
その上で、「政府が打つべき手は極めて明瞭だ」と指摘。コロナ封じ込めのための大規模な検査、医療機関に対する十分な減収補填(ほてん)、事業や雇用を継続できるだけの抜本的な補償と支援が必要だとして、「全力をあげて感染拡大を抑えるのが政府の責任だ」と強調しました。