赤旗2021年1月25日付
NHK「日曜討論」 小池書記局長が主張
日本共産党の小池晃書記局長は24日、NHK「日曜討論」に出席し、新型コロナウイルス感染症への対応や通常国会の論戦について各党幹部と討論しました。小池氏は、今週から衆参予算委員会で審議が始まる2020年度第3次補正予算案の抜本的組み替えを要求するとともに、コロナ対応の特別措置法、感染症法を改定して罰則を導入するのは「邪道中の邪道だ」と反対を表明しました。(詳報)
自民党の柴山昌彦幹事長代理は野党が求める第3次補正予算案の組み替えについて、医療支援や給付金・支援金はすでに計上してある予備費で対応できるとして拒否しました。
小池氏は「審議する前から予備費頼みの予算はナンセンスだ」と述べ、医療支援や検査、雇用の維持などは補正予算に盛り込み、拡充すべきだと主張。そうなっていないのは3次補正予算案が緊急事態宣言の必要がないと政府が言っていたときに編成されたからだと述べました。総額19兆円のうち15兆円が「Go To」事業や国土強靱(きょうじん)化などにあてられ、コロナ対応は4兆円にすぎないと指摘し、今すぐ必要でないものはやめて、医療や介護、検査、補償に回るよう組み替えるのは当然だと語りました。
小池氏は、時短要請に応じない飲食店や入院措置に応じない患者への罰則を導入することは「感染症対策に逆行する」と批判し、感染拡大を防止するには時短営業・休業する業者などに十分な補償をすることだと主張。緊急事態宣言を出す前から「まん延防止措置」として罰則を科すことが盛り込まれていることも重大だとし、「未知の感染症への対応は、国民の協力が最大の武器になる。罰則・制裁の導入は国民の中に分断・対立を生むものであって、断固反対の立場で臨む」と語りました。
また、「入院したくてもできないときに入院を拒めば懲役というのでは国民の理解が得られるわけがない」と強調。過去に科学的根拠のない隔離や差別、人権侵害が問題になった反省から感染症法の前文に患者の人権尊重が明記されたと述べるとともに、「罰則を恐れて検査を受けなくなったり、検査結果を隠したりしたら元も子もない」と厳しく批判しました。