赤旗2020年12月20日付
全国は電話で
年末に向けてコロナ禍で困窮する人たちを支援しようと19日、「コロナ災害を乗り越える いのちとくらしを守るなんでも相談会」が、東京・日比谷公園の会場と全国一斉電話相談で実施されました。主催は、全労連や全日本民医連、市民団体、福祉団体などでつくる実行委員会。
寒波で冷え込むなか日比谷公園には52人が相談に訪れ、「年越し派遣村」名誉村長をつとめた宇都宮健児弁護士、民医連の増田剛会長らが応対。「少し希望が持てた」との声が聞かれました。農民連などの協力で用意した食料など120人分を配布しました。
ネットカフェなどで寝泊まりする34歳の男性は、「コロナでネットカフェも閉鎖。施設に入ったがトラブルで退所し、再びネットカフェ暮らしです。安定した仕事がしたい」。
銀座などの飲食店で月20万円程度の収入があった男性(73)は、生活保護とコロナで負った借金について相談。「臨時の空揚げ屋を先月解雇された。この年では仕事が見つからない」。
埼玉県に住む45歳の男性は、2008年のリーマン・ショックで製造業派遣を切られ、コロナで再び短期バイトがなくなり、今年の収入は30万円。「生活保護をすすめられたが、仕事がしたい」と話しました。
ボランティアに愛知県から来た大学2年生の男性(20)は、「勤労学生の友人が退学。自分も日雇いバイトがなくなり困っている」と話し、「国が憲法25条の生存権を保障すべきです」と語りました。
全労連の黒澤幸一事務局長は、「困窮した状況を可視化し、国、自治体に支援を求めたい。困っている人は、声をあげていいんだとメッセージを送りたい」と述べました。
日本共産党の小池晃書記局長、田村智子副委員長、山添拓参院議員、谷川智行衆院比例・東京4区重複予定候補が参加し、相談などに応じました。
電話相談は午後4時までに350件の相談がありました。(取材団)