赤旗2020年12月15日付
日本共産党の小池晃書記局長は13日、熊本県天草市で、水俣病被害者と懇談しました。衆院九州・沖縄ブロックの、まじま省三、まつざき真琴の両比例予定候補、松岡勝県委員長らが参加しました。
水俣病は公式確認から64年を経過していますが、国は地域で線引きし、すべての被害者の救済に背を向け続けています。
水俣病未認定患者でつくる「水俣病不知火(しらぬい)患者会」の岩﨑明男会長は、水俣病被害者救済に一貫して取り組む日本共産党に謝意を表明。原告1691人のうち126人が亡くなったノーモア・ミナマタ第2次国賠訴訟原告団の本田征雄副団長は、同じ地域で同じ魚を食し同じ症状を持ちながら救済されていない被害者がいまだに取り残されていると指摘。「新たな水俣病被害者の救済制度が必要」として、日本共産党が水俣病被害者救済に尽力してほしいと求めました。
同市の女性(65)は「手先がしびれ真珠の養殖の仕事も家事もうまくできない。国・県・チッソは壊された私の体と人生を返してください」、男性(71)は「激痛で眠れず、お風呂の温度もわからない。救済を申請したが、対象地域外で切り捨てられた。なぜ私一人救済されないのか」と訴えました。
小池氏は、1987年11月の「不知火海大検診」の際、医師として検診に加わった体験にもふれ、「64年もたちながら被害者が取り残されているのは政治の責任。自民党政治では解決できない。政権交代し、一日も早い全面解決を成し遂げたい」と応えました。
懇談に先立って、熊本・鹿児島両県にまたがる水俣病の被害を受けた不知火海(八代海)を上天草市の龍ケ岳山頂から視察し、救済の線引きがされている海域を確認。岩﨑、本田の両氏、宮下昌子党市議が案内しました。