「赤旗」2015年2月14日付
軽度外傷性脳損傷(MTBI)友の会の代表は12日、MTBIの労災認定など患者の救済を求めて、日本共産党の小池晃参院議員に要請しました。
MTBIは労災や交通事故などによる中枢神経系の損傷。厚生労働省は2013年6月に通知を出し、労災審査での画像偏重を改め、各労働基準監督署ではなく本省協議による個別の判断を始めました。
友の会の斎藤洋太郎事務局長は、「患者を救済するはずの本省協議だったのに、実際は受傷時の意識障害が認められないとして、ことごとく切っている。主治医の正確な診断があるのに、専門医ではない鑑定医がそれを抜きに判断している」と問題を指摘。▽本省協議について、体系的な神経学的検査により脳損傷を確定診断したのちに、世界保健機関(WHO)のMTBI定義により因果関係を判定する▽労災認定基準を改正する―の2点を陳情しました。
福岡と岡山の患者が、交通事故に遭って以来、何年も体の激しい痛みや手足のまひ、高次脳機能障害などに苦しみ、働けないため生活も追いつめられている現状、自賠責訴訟の困難さなどを語り、「力を貸してほしい」と訴えました。
小池議員は、「労災認定されるよう、基準の見直しを政府に働きかけていきたい」と答えました。