赤旗2020年8月28日付
全国保険医団体連合会(保団連)は27日、コロナ禍で大幅減収、負担増に苦しむ全ての医療機関への緊急財政措置を求め、医師・歯科医師緊急ウェブ集会を開きました。国会と全国25カ所をオンラインでつなぎ、70人が参加しました。
住江憲勇会長は、新型コロナウイルス対応で取り組むべき国民の生活困難の打開や医療供給体制の強化、PCR検査の拡大などについて「いずれも遅々として進まない」と批判。「政府によるこの怠慢を許さず、早期に臨時国会を開会することが必要」と訴えました。
その上で、国民健康保険中央会と社会保険診療報酬支払基金の統計では4、5月の診療分が7152億円の減収となるなど、医療機関に大きな打撃が及んでいると指摘。「国の支援金・交付金はこれを補てんするものには全くなっていない」として、過去の診療実績に基づく迅速な「概算払い」を強く求めました。
各地の状況が報告され、「感染の恐れから受診抑制が広がり、健康被害が拡大している」(岐阜)、「国民の命、健康を守るため、国から要請されている医療を全うする上で概算払いが必要と訴えていかなければ」(兵庫)などの発言がありました。
日本共産党の小池晃書記局長・参院議員、立憲民主、国民民主両党の国会議員が激励に駆け付け、全国の医師、歯科医師らの署名を受け取りました。小池氏は「戦後最悪の医療の危機を何としても打開するために力を尽くしたい」と強調。安倍政権が「骨太の方針」で引き続き社会保障の削減を掲げたことにふれ、「コロナ危機に一体、何を学んだのか。みなさんと力を合わせ、医療、福祉、介護、社会保障を国の中心に据える政治へと根本的に変えていく決意です」とのべました。