赤旗2020年8月18日付
日本共産党の小池晃書記局長は17日、国会内で記者会見し、4~6月期の国内総生産(GDP)速報値が年率換算で27・8%マイナスになったことについて、「昨年10~12月期から3期連続のマイナスだ。消費税10%の大増税があり、その大打撃から回復しない状況でコロナ危機が直撃した。コロナ危機の深刻さはもちろんだが、アベノミクス、とりわけ消費税増税の大失政が改めて明らかになった」と指摘しました。
小池氏は、雇用者報酬がリーマン・ショック時を上回るマイナス3・7%となり、家計消費も30%以上落ち込んでいることに言及。「こういう深刻な事態のもとで、くらしをあたためる抜本的な経済施策が必要だ」と述べました。
また、OECD(経済協力開発機構)事務総長が企業支援策として付加価値税の減税を提起し、ドイツ、イギリス、韓国などで行われていると指摘。「もともと中小・零細業者にとって、10%の消費税増税は大打撃だった。しかも赤字でも納税せざるを得ない。消費税の5%への減税は、家計を応援するとともに、企業支援策としても有効だ」と強調しました。あわせて休業補償やPCR検査、医療機関に対する財政支援など、追加の抜本的なコロナ対策が必要だとして、「臨時国会の早期開会を政府に求めたい」と語りました。
コロナ禍における安倍内閣の経済失政はどこにあるかと問われて、小池氏は「コロナ対策は後手後手にまわり、支援の対象も、額も不十分さがあった。何よりも感染症対策の基本は検査と隔離・保護だ。PCR検査の件数が世界で151位(8月17日現在)と圧倒的に少なく、いったん収束したかに見えたコロナがまた広がりつつある」と指摘。休業・自粛を求めながら補償はせず、検査と隔離・保護という原則を貫けないとして、「感染症対策、経済対策の抜本的転換が必要ではないか。消費税減税についても、前向きに検討すべきだ」と語りました。