日本共産党 書記局長参議院議員
小池 晃

検索

2015年2月3日 参議院予算委員会 速記録

2015年02月03日

2015年2月3日
参議院予算委員会

○小池晃君 日本共産党の小池晃です。
過激武装組織イスラム国が、湯川遥菜さんに続き、ジャーナリストの後藤健二さんを殺害したことを明らかにいたしました。
日本共産党は、残虐で卑劣なテロ行為を、怒りを込めて断固としてまず糾弾をいたします。そして、御家族、関係者の皆さんに心からの哀悼の意を表したいというふうに思います。
今必要なのは、国際社会が結束をしてイスラム国に対処し、国連安保理決議二一七〇が求めているように、外国人戦闘員の参加を阻止し、資金源を断つなど、孤立させ、追い詰めて、武装解除と解体に追い込んでいくことだと思います。
日本共産党は、これまで、人質救出のさなかにあった時点では、人命最優先の立場から、政府の対応の問題点を指摘することは自制してまいりました。しかし、今の時点においては、このような事態を繰り返さないためにも、この間の日本政府の対応を冷静に検証していくことが必要だと考えます。
そこでお聞きします。
昨年八月には湯川さんの拘束が明らかになり、その後、後藤さんの拘束を政府が知ったのは一体いつか。そして、後藤さんの夫人の下に犯行グループからメールが送り付けられ、政府にも通報があったといいますが、それはいつでしょうか。

○国務大臣(岸田文雄君) 政府は、昨年十一月一日に後藤さんの御家族からの連絡を受けて同氏が行方不明になっていることを認知いたしました。
そして、その後、十二月三日、犯行グループからの最初のメールについて御家族から連絡を受け、この段階で後藤さんが何者かに拘束された可能性が高いことを認知いたしました。

○小池晃君 総理、この間、湯川さんの事案から五か月間、政府はどのような対応をしてきたのか、具体的に御説明をお願いしたい。総理に。

○国務大臣(岸田文雄君) 今回の邦人テロ事件につきましては、政府としては、人命第一の立場に立ち、これまで培ってまいりましたあらゆるチャンネルを最大限活用し、早期解放に向けて全力を尽くしてまいりました。
先ほど答弁させていただきましたように、昨年十一月に後藤さんが行方不明になっているとの御家族からの連絡を受け、同事案につきましても、外務省対策室と現地対策本部において情報収集に当たってまいりました。その後、一月二十日に湯川さん、後藤さんと見られる邦人が拘束された動画を確認した直後に官邸に対策室、外務省に緊急対策本部を設置するとともに、中山副大臣をヨルダンに派遣し、現地で陣頭指揮を執りました。
そして、総理からの指示の下、私自身、関係各国の外相との間で電話会談等で連絡を取り合い、情報収集及び早期解放について最大限の協力を要請し、情報機関を含む各国からの情報提供等の具体的な協力を得た次第です。同時に、外務省の緊急対策本部において情報を集約、分析するとともに、現地対策本部においてヨルダン政府への協力要請を行い、緊密に連携をしてきた次第であります。
しかし、残念ながらこうした結果になったことにつきましては、誠に無念、痛恨の極みであると感じております。

○小池晃君 ヨルダンの現地対策本部はどのような体制で行ったのか。本国からの応援はあったんでしょうか。

○国務大臣(岸田文雄君) 現地の体制ですが、まずシリアにおきましては、御案内のとおり、治安の悪化に伴って各国とも大使館を退避させるという対応を取っておりました。我が国も、シリア大使館をヨルダン大使館に退避させるという対応を取っておりました。
よって、現地には、シリアそしてヨルダン、この二つの大使館のアラビアの専門家が存在したわけですが、一月二十日以降、この現地対策本部に対しましては、中山副大臣を派遣するとともに、外務省、また他の在外公館におりますアラビア語あるいはアラビアの専門家を派遣し、万全の体制で臨んだ次第であります。
派遣した人数、これは時期によりまして上下しておりますが、十数名増員をさせたということであります。結果、必ずしも人数は一定ではありませんが、現地対策本部、最大三十数名体制で臨んだ次第であります。

○小池晃君 私が聞いたのは、一月二十日以降ではなくて、事案が発生して以来の体制強化です。

○国務大臣(岸田文雄君) 先ほど申し上げましたように、これは時期によって上下しております。
一月二十日以前の状況については今詳しく手元にこの資料がありませんので、改めて御報告させていただきます。

○小池晃君 昨日文書で質問出しておきましたが。

○国務大臣(岸田文雄君) 現地対策本部の体制そして応援の人数等について御質問をいただくということは承知しておりましたが、一月二十日以前の体制について、申し訳ありません、今手元に具体的な数字を持っておりません。

○小池晃君 私は、昨日、現地対策本部ができたときから対策や体制はどうなっているのかということを文書で送りました。

○国務大臣(岸田文雄君) 基本的には、先ほど申し上げました十数名の増員は一月二十日以降でありますので、一月二十日以前は本省あるいは他の在外公館からの応援はなかった次第です。

○小池晃君 私は、こういう対応でよかったんだろうかと。二人の日本人が拘束された段階で、どれだけ危機感を持って政府が対応していたのか。
人員的補強はなかったというわけですね。これは詳細に更に情報を求めていきたいと思います。
それから、後藤さんの御夫人にはイスラム国側からメールが送られて、それは通報されていた。
私は何らかのルートをつくれたんではないかというふうに思うんです。しかし、菅官房長官は記者会見で接触しなかったと述べられました。
総理、お聞きしたいのは、接触といっても、もちろんいろんな形が私はあり得ると思います。しかし、なぜ接触しないという対応になったのか、御説明いただきたい。

○国務大臣(菅義偉君) まさにテロ集団ですから、接触できるような、そういう状況ではなかったんです。ですから、政府としては、様々なこのルートを構築して、とにかく最も効果的な方法、ありとあらゆることを、関係各国、あるいは宗教の方とか、あるいは部族長だとか、ありとあらゆることの中で、それは対応を取ってきたということであります。

○小池晃君 直接対応に当たっていたのは政府です。
この間、一体どういうことをやってきたのか。
やはり、私は、ありとあらゆる努力を尽くしていれば、この一月二十日以降だってもっと対応が変わっていた可能性があるんではないか。そういう指摘もあるわけです、現実には。
委員長に申し上げますが、この人質拘束事件に対する対応について詳細な資料提供を委員会として求めていただきたい。

○委員長(岸宏一君) 後刻理事会にて協議いたします。

○小池晃君 さらに、二人の拘束の事実を知りながら首相が中東訪問で取った言動、特に一月十七日のエジプトでの演説内容について聞きます。(資料提示)
150203speech

総理は一月十七日のエジプトでのスピーチで、イラク、シリア、そしてトルコ、レバノンへの支援はイスラム国がもたらす脅威を少しでも食い止めるためと述べて、このパネルにあるような表明をしました。地道な人材開発、インフラ整備を含め、ISILと闘う周辺諸国に、総額で二億ドル程度、支援をお約束します。このフレーズの中には、非軍事の人道支援だという表現はございません。
湯川さん、後藤さんがイスラム国に拘束されていると知っていながらこういう演説をやれば二人の日本人に危険が及ぶかもしれないと。この認識が、一点聞いているのは、そういう認識は総理にあったのかなかったのか、お答えください。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず認識をしなければいけないことは、今や全ての国がこうしたテロの危険にさらされているわけであります。シリアにおける邦人の殺害事件もそうでありますが、パリにおける新聞社襲撃事件もそうであります。
そこで、事の本質をしっかりと見ていかなければいけないと、こう思います。それは、テロのリスクをいかに低くしていくかということであります。
テロを恐れる余り、その脅かしに屈するような態度を取れば、テロには効果があったと、テロリストがそう考え、さらにまた日本人、邦人の身が危険になるという新たなリスクが発生してくるわけであります。
大切なことは、まさにこうした過激主義、ISILの拡大を防ぎ、そして最終的には彼らの動きが止まり、非武装化していく、今小池さんがおっしゃった状況に持ち込んでいくことが大切。それはそう簡単なことではなくて、最前線で難民も受け入れ頑張っている周辺国をしっかりと支えていくことであろうと、その国々に連帯を示すのは当然のことであろうと、こう思うわけでありますし、私どもが示してきた支援、ひたすら、言わば日本は非軍事的な支援を行ってきたところでございまして、そのためにしっかりとまさに中東においてメッセージを出すことこそ、そうした方向に向かう日本の役割、責任ではないかと、このように考えたところでございます。

○小池晃君 私が聞いたのは、危険になるという認識があってスピーチをしたのかという一点を聞いているんですね。
テロに屈するということと慎重に言葉を選ぶということは私は違うと思います。是非そのことを、総理はこのスピーチをどういう認識で、これは危険を与える可能性があったんではないかという私の質問に正面から答えていただきたい。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) もう既にお答えをしているように、しっかりとした連帯の意を表明する、そして、私たちは過激主義と闘う言わばイスラムの国々を、アラブの国々をしっかりと支援をしていくという表明をする、それが極めて重要であろうと、このように思うわけであります。
いたずらに刺激をする、それは避けなければいけませんが、同時に、テロリストに過度な気配りをする必要は私は全くないんだろうと、このように思いますし、これは今後とも不動の姿勢であります。

○小池晃君 私は過度な気配りをしろなどと言っていません。テロは許さないということは明確に言っております。ただ、言葉は慎重に、総理の言葉は重いわけですよ。そのことを踏まえて行動されたのかということを検証しているわけです。
実際に総理は、殺害予告が出された後の二十日のイスラエルの内外記者会見ではこう言っています。我が国がこの度発表した二億ドルの支援は、地域で家をなくしたり避難民となっている人たちを救うため、食料や医療サービスを提供するための人道支援ですと。まさに避難民の方々にとって最も必要とされている支援であると考えると。言い方変わっていますよ。
これは、やはり総理も、エジプトで行ったスピーチが拘束された日本人にとって危険をもたらすものであるというふうに考えたからなんじゃないですか。そこを正確にお答えいただきたい。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 小池さんの御質問は、まるでISILに対して批判をしてはならないような印象を我々は受けるわけでありまして、それはまさにテロリストに私は屈することになるんだろうと、こう思うわけであります。(発言する者あり)

○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。
〔速記中止〕

○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。
じゃ、小池晃君、もう一回ちょっと質問してください。

○小池晃君 後藤健二さんは、生前こう述べておられました。テロとの闘い、対テロ戦争、この言葉の裏でどれだけ人の命が奪われてきたのかと。
私は、テロと断固闘う、テロに屈しないと、その一言で、様々な懸念や批判に耳を貸さないという態度でいいんですかと総理に問うているわけですよ。批判するななどと言っていません。しかし、こういう、日本人が拘束されているという下で、十分な上にも十分な慎重な物言いが必要だったのではないか、その点でエジプトでのスピーチは果たして妥当なものだったのか、そのことを指摘しているわけです。
総理は昨日の委員会でもこう言っています。
様々な観点を総合的に判断して訪問を決め、そこから世界に発信することを決断した、テロリストの意思を一々そんたくしてそれに屈してはならないと。
そんたくしろなんて私言っているわけじゃない、しかし、慎重な発言が必要だったと思う。しかし、この答弁に照らせば、結局、危険性は認識していたと、しかし、テロに屈しないという姿勢を示すためにあえて発信したと、そういうことですね。
そのことは認めていただきたい。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに私が言ったそんたくというのは、テロリストの意図を考え、その意図に沿わないことはやらないということはしないということでございます。それがまさに私たちが今試されていることではないでしょうか。
事ここに至った中において、彼らを例えば刺激しないように、あるいは彼らの意図に反しないように、世界がそう思うことになってしまっては、まさにテロが世界で横行する、そういう事実を生み出してしまう、決してそんな世界にしてはならないと、我々はそう思うわけでございます。
今こそ世界の国々と、世界の国々においても様々なテロが発生しています。しかし、多くの国々は、テロに屈せずに連帯をしながらしっかりとこの過激主義の動きを止めなければならないと、こう決意をしなければならないと私は信じております。

○小池晃君 だから、私の質問に答えていない。
そんなことを私は言っているんじゃないんですね。
総理のエジプトでの演説について、これはやはり、実際に何にもない状況であれば、しかし拘束されているわけですよ。そういう事態の中でこういう発言をすることがどういうことをもたらすのかということをちゃんと考えて発言されたんですかと、そういう危険性があえてあると知りながら発言されたんなら、そうだというふうにお答えいただきたい。そうなんですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは何度もお話をさせていただいておりますが、まさに我々はテロの危険の中にいるわけであります。しかし、テロには決して屈してはならない。そういう中において、我々はどういうメッセージを出すべきかと、それをしっかりと議論をした上でカイロにおいてこのメッセージを発出したわけでございまして、これは現地エジプトを始め多くの国々から称賛されたわけでありまして、日本のこうした支援を歓迎する、あるいはヨルダンを始め多くの避難民を受け入れている国々、これは大変な負担を背負っているわけでありますが、そういう国々を決して孤立化させてはならないと、そういう意味において大きな私は評価を得たものだと思っております。

○小池晃君 正面からお答えいただけないんですが、しかし、やはり今の発言を聞いても、やっぱり危険性があるというふうなことを認識していたということは否定はされないわけですね。私は、やはり本当にこれは、果たしてこの発言というのは妥当なものだったのかということは本当に冷静に検証が必要だということを申し上げたいと思います。
それから、その後、総理はイスラエルを訪問しています。イスラエルというのは、昨年夏だけでも二千人以上の犠牲者を出したガザへの攻撃を行い、国際的な批判を浴び、最大の貿易相手だったEUからも経済制裁が強められ、アメリカのオバマ政権すら距離を置き始めている、そういう政権。
三月に総選挙を迎えるネタニヤフ首相にとってみれば、安倍首相の訪問と支援の表明は心強いものだったと私は思います。
しかも、単なる経済協力ではないわけです。日本はステルス戦闘機F35 の国際共同生産に参加しておりますが、イスラエルは同機の購入を決めています。国際紛争の助長につながることも懸念されています。そして、実際、十九日のネタニヤフ首相との会談後の共同プレスリリースでは、今後の協力課題の筆頭に両国の防衛関係者の交流促進が掲げられております。
首相は日本人の拘束という事実を知りながらこういう行動を行ったということになるわけです、事実として。つい最近も殺りくを行って批判を浴びているイスラエルと軍事協力をし、そのイスラエルの首相と肩を並べてテロと闘うと述べることが中東諸国の人々にどう受け止められるのか、そのことを総理は考慮したんでしょうか。そのことが拘束された日本人を危機にさらす可能性を総理は考慮しなかったんでしょうか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今の小池さんの考え方は私は全く間違っていると思います。
まず、アラブの国々を私は訪問しております。
そうした国々も、しっかりと私がイスラエルと関係を持ち、イスラエルに対してアラブの考え方を伝える、これはむしろアラブの国々が望んでいることでありますし、訪問いたしましたエジプトにおいてもヨルダンにおいても、あるいはパレスチナにおいても、私がネタニヤフ首相と会談をし、言うべきことを言い、そして中東和平に向けて進んでいくことを促したことに対して評価されているわけでございます。
御存じかどうか分かりませんが、平和と繁栄の回廊構想を私たちは進めています。ジェリコに農産加工団地を造り、そして地域、パレスチナの人々の生活を豊かにしていく、豊かにしていくことが、これは中東あるいは中東和平に大きく資すると考えているわけでありますが、そのためにはこれはイスラエル側の協力も必要です。これはヨルダンとパレスチナとイスラエルと日本の共同作業であります。これを進めていく、これはもう第一次安倍政権のときから続けている作業でありますが、これを進めていく上においても更なる一層のイスラエルの協力も必要であり、そのこともこれは具体的にお願いをしなければならなかったのは事実であろうと、こう考えております。
全ての中東諸国とバランスの取れた関係強化を図ることが我が国の中東外交のこれは基本方針であるということは申し上げておきたいと思います。
もちろん、ネタニヤフ首相に対しましては、入植はこれは国際法の違反であるから直ちにやめるように、そして双方が事態をエスカレートすることのないように気を付けるようにということももちろん申し上げておりますし、二国家解決に向けて進んでいくように、それが日本の立場であるということも申し上げているわけであります。
日本にしかできない外交をしっかりとやっていく。そして、これは決して今私がイスラエルを訪問したことに対してアラブの国々から批判されるものではない、むしろ私は評価をいただいていると、このように思うところでございます。

○小池晃君 今のイスラエル政府が世界からどう見られているのかということをもっと大局的に見るべきだというふうに思いますね。かつての日本の外交というのは、もっとバランスの取れた、この地域においては独自の役割を私は果たしていたのではないかと、そこをもう一度踏まえた対応が必要だというふうに申し上げたいと思います。
後藤健二さんは、紛争地域の取材を続けながら、子供たちの命の、そして人権の大切さを訴えるメッセージを送り続けています。ブログでは、小さな心と体に背負い切れないほどの大きな重荷を背負わせてしまう、それが戦争だと書き込んでいます。それを無残に打ち砕いたイスラム国の蛮行に心からの怒りが沸いてまいります。これは本当に許すことできません。
同時に、今日本人が海外で本当に大きく活躍している中で、こういったことが二度と起こらないように、二人の日本人が拘束されてから今日に至るまで政府が取ってきた対応を検証するのが国会の役割であり、その疑問に真摯に正面から答えるのが政府の責任だと、それがまさに二人の無念に応える我々の責任だというふうに思います。引き続きそのために力を尽くすことを表明をしたいというふうに思います。

次のテーマに入ります。
安心できる社会保障は国民の最大の願いであります。中でも、高齢化が進む中で介護保険の将来は重要な課題になっています。それは、介護を受ける高齢者にとってだけではありません。介護職員の主力は二十代から四十代、若い世代の雇用の場として非常に大きな役割を持っていますし、現役世代が親の介護を理由にして現場を離れる介護離職、これは毎年十万人以上と言われている。まさに全ての世代に関わる問題です。一方で、介護労働者の労働条件、極めて劣悪ですね。人の役に立ちたいんだと高い志を持って介護の現場に入っても、低賃金や厳しい労働条件のために職場を離れる人が少なくないわけです。
総理にまず基本的な認識聞きますが、今の日本の介護労働者の現状をどう考えておられるか。賃上げと処遇改善のためにありとあらゆる努力を尽くすべきときだというふうに思いますが、総理の基本的な認識を伺います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 確かに介護の現場は大変厳しい状況にあるものと思っております。
人手不足も進んでいるわけでございまして、そこで、我々は先般の月三万円の改善努力にプラスして一万二千円、四万二千円の言わば待遇改善を図ることにしたところでございます。

○小池晃君 処遇改善加算そのものは大事なことだと思いますよ、これは。しかし、せっかくやるんだったら、介護報酬全体を引き上げて更に加算で上乗せする、これなら効果出ると思うんですよ。
ところが、介護報酬全体ではマイナスです。マイナス幅は二・二七%といいますが、これは処遇改善加算を含んで二・二七%なので、それを除けば、上乗せを除けば、介護事業所に入る報酬というのはマイナス四・四八%という大幅なものになるわけですね。既に物価上昇と消費税の増税で経費が増えているわけで、これは実質的には過去最高の大幅引下げだと言っていいと。これで賃金上げろといっても、手足縛って泳げと言っているようなことになるんですよ。
もちろん、私は、介護事業の経営者は賃上げのための徹底的な努力をすべきだし、加算した分は労働者にきちんと払わなければいけないというふうに思います。しかし、確実に賃上げになると、先ほど三万円に一万二千円、四万二千円とさらっとおっしゃったけど、本当にそうなるんですかと、そういう仕組みなんですかと。
厚労省の局長通知を見ても、賞与などが業績に連動して変動することを妨げるものではないというふうになっているわけで、例えばですよ、こういうことが起こり得る。月給は一万二千円上がりましたと、しかし、一年たってみたらば、介護報酬大幅引下げになったので経営が悪化しましたのでボーナスは減らされてしまいましたと、こういうことだって起こり得るわけですよ。あるいは、一万二千円月額給与が増えましたと、ところが、経営が大変になったので定員以上に配置されていた人員が削減されて仕事がかえってきつくなりましたと、そんなことが起こりかねない仕組みなんですよ。総理、そのことを御存じでしたか。しかも、職員の四割は介護職以外ですから、事務、看護師、栄養士さん、その他加算の対象外の人が四割いるわけですよ。
私ね、介護報酬全体を削減したらば、先ほど総理が言われた処遇改善なんてできないんじゃないかと、逆行になるんじゃないかというふうに思いますが、総理、いかがですか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 先生も御案内のように、この制度をどう維持していくかというか、持続可能性というのが非常に大事であって、今回もちろん最も大事なテーマはこの人材確保、つまり処遇改善をするということで、一万円と言われていたものを一万二千円にして引上げを行ったわけであって、今先生御指摘のように、これが確実にそれにつながるのかと、こういうことであります。
我々としては、やはり特に運用の面で、今まで計画を出させ、そしてその後の実績を報告させるということをやってまいりましたが、そしてまた例外的に給料を引き下げるということもあり得べしということが認められてきたわけですけれども、それについてのきっちりとした説明を聞くとか、そういうことについてまだ十分ではないところがあったということは我々も認めなきゃいけないわけであって、今回、特にこの運用を強化をして、約束どおりそれを、ちゃんと言ったとおりのことをやっているかどうかということを我々はちゃんとチェックをしていかなければならないというふうに思っております。
今回、持続可能性という意味においては、高齢者の保険料というものも逆の立場として考えていかなきゃいけないし、そういう意味では、今後三年で一五%程度上昇するはずだったというものが一〇%程度までの抑制ができる、あるいは低所得者の保険料は現行とおおむね同水準で維持できるということがこれで可能になるわけでありまして、もちろん、それぞれのサービスについてのその収支率については、ちゃんとこれはやっていけるような水準をキープしながらこれを改定をしていくということを今考えているわけでありまして、今お話がありました、ボーナスを含めてということでありましたけれども、今申し上げたような運用を強化することによって、それについては合理的な理由がない限りはそんなことはできないということを明確にしていきたいというふうに思っております。

○小池晃君 運用でやると言うけど、話は聞くということを言いましたけど、できないという仕組みじゃないじゃないですか。これは最終的に経営判断だとなったら、そうなる可能性だってこれは排除していないんですよ。
しかも、何か、保険料が上がるから心配だからと言うけども、介護も医療も年金も負担増、給付減どんどんやっておいて、こういうときだけ保険料の負担が大変だから下げますって、私は御都合主義以外の何物でもないというふうに思いますよ。
で、通告もしていないのに立ってきたので聞くけど、じゃ。そもそも処遇改善加算始めたのは、麻生さん、麻生内閣の二〇〇九年の補正予算でした。そのときは、保険料に跳ね返らないように、加算分が、ちゃんと国費でやったじゃないですか。
何で今度はそうやらなかったんですか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 最初は基金を積むということで国費でやったわけでありますけれども、その次からは三年後に保険でやることにいたしているわけで、今回も同じようにやっていくということで、基本的には介護保険ということでやるわけですけれども、今回更に基金を別途七百億設けているわけでありますから、そこからまた更に九十億、人材確保について使えるように回すということもやっているわけでありますから、保険とそれから税と組み合わせてやっているということにおいては変わらないというふうに思います。

○小池晃君 今の説明は多分よく分かっていないんだと思うんですけれども、最初の基金と今度の基金、全然性格違いますよ。最初はちゃんと、あのとき、麻生内閣、財務大臣、覚えているでしょう、これ、国費入れて、保険料上げないようにするんだと言って国費入れたじゃないですか。いいことやったんですよ。何で今度それをやらなかったんですかと言っているんですよ。保険料上がるのが心配だから介護報酬を下げるというんだったら、そうやればよかったじゃないですかと。今度やろうとしていることと全然違いますよ、あのときは。どうですか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 冒頭申し上げたように、やはりこれ持続可能性というのが大事であって、保険システムとして介護保険を始めてきたわけでありまして、むしろ、基金を麻生内閣のときにやったというのは、人材確保のために処遇改善が必要だということが緊急的に必要だったので取りあえずそういうことをやったわけでありますけれども、やはりこれを長くやっていくためには、やはりこの介護保険の中で人材もちゃんと確保できるようにするためにはどうしたらいいのかということをやり、なおかつ今回、地域包括ケアシステムをつくり上げていくために基金を医療に加えて今度は介護も設けてやるということで、その面からは、人材確保も含めて、そしてまた供給体制の側の政策も含めて基金で対応していこうという、これは言ってみれば組合せでやっているわけで、基本はやはり介護保険という保険制度の下の中でやるべきことであるというふうに思います。

○小池晃君 緊急に必要といったって、今だって緊急に必要なんでしょう。だから、超党派で介護職員の処遇改善の法案まで通したんじゃないですか。だったらば、そういう対応を何で今度もしなかったのかと。
持続可能、持続可能と言うけれども、一方で来年度と再来年度の二年間で法人実効税率は三・二九%引き下げる、一兆六千億円の減税をやるというわけでしょう。軍事費は五兆円超えているわけですよ、オスプレイ、水陸両用車の導入と。
私は歳出だって歳入だって見直す余地はたくさんあるというふうに思いますよ。そういったことをやらずに、一番政府も超党派でまさに大事だと言っている部分に何で介護報酬の削減などということをやるんですかと申し上げているんですよ。
これは自民党の中からだってそういう声出ているじゃないですか。
ある方のブログを見ていたら、こんなこと書かれています。加算手当等があれば介護職員の待遇は下がらないとの反論もありますが、経営の存続が危ぶまれる中での介護職員の待遇が良くなるはずがありません。私、そのとおりだと思いますよ。
総理は、衆議院の質疑では、介護施設の収支差率は良好だから報酬削減に耐え得るというふうに繰り返しておられました。果たして本当なんですか。
このブログではこういうふうに言っています。
特養ホームの収支差率が八・七%と厚労省は言うが、全国老人福祉施設協議会、老施協が行った調査では利益率は四・三%、東京都の調査でも四・三%。調査結果もばらばらだし、社会福祉法人特有の会計制度の問題もあると、こういうふうに指摘して、こう書いてあるんです。異なった会計基準の下で算出された収益率と内部留保を比較して、一般企業に比べ社会福祉法人はもうかり過ぎだとペナルティーを掛けるほど愚かな行為はありません。閉鎖する社会福祉法人が急増し、利用者の難民化、介護従事者の生活不安、家族等の身体的・精神的負担増につながる介護崩壊を招くだけの結果となり、まさに亡国の論と言えるでしょう。本当に正論だと思います。このブログを書いたのは、自由民主党の末松信介参議院議員であります。
こうした道理ある指摘を無視して介護報酬削減を強行していいんですか、総理。私は、こういう声に、党内からも出ているんですよ、その声に応えるべきじゃないですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) まず、介護の給付、この給付費自体は毎年五%増えている。これを……(発言する者あり)小池さんは分かっておられますが、みんなでそれは共有する必要があろうと思います。これを介護保険制度の持続可能性を確保するためにも、制度の重点化、効率化が必要であろうと。
今回の介護サービス料金改定、報酬改定では、例えば特別養護老人ホームの収支差が九%、これは厚労省の調べと老施協とは違うではないかと今御指摘がございましたが、厚労省の調べでは九%といったことになっているわけであります。介護老人福祉施設が八・七%で、通所は一〇・六、訪問介護は七・四と。全サービスの加重平均は約八%ということになっておりますが、その際、全体としては事業者の安定的な経営に必要な収支差が残るように改定率を設定するとともに、介護職員の待遇改善、先ほど申し上げたとおりであります、プラス、中重度の要介護者や認知症高齢者等の介護サービスの充実を図ることとしております。
事業の撤退や縮小を招くものではないと考えておりますが、しかし、これはそれぞれの施設によっての差があるでしょうから十分に目配りしていく必要はあると、また目配りしていくように私も厚労省に指示をしているところでございますが。
なお、今回の改定は収支差などの経営実態を踏まえたものでございまして、社会福祉法人の内部留保の状況を、内部留保について今まで参考として申し上げてきたわけでありますが、今日はまだその議論は出ておりませんが、前もって申し上げておきますと、内部留保の状況を直接考慮したものではないということも申し添えておきたいと思います。

○小池晃君 今いろいろおっしゃったけど、末松さんのブログで全部反論されているんですよ。それをもう一回繰り返して言っただけじゃないですか。
私は、やっぱりこれ乱暴なんですよ、この議論は、余りにも。もし不当にもうけているところ、不当に蓄えがあるところがあったら、それは個別に監査なりでやればいいわけで、丁寧にやると言ったけど、一律に介護報酬下げたら丁寧な対応になるわけないじゃないですか。だからみんな大変だという声を上げているんですよ。その声にどう応えるんですかと、党内からだってこれはまずいんではないかという声が上がっているのに、全く応えずに突き進んでいいんですかと私、聞いているんですよ。
ちょっと総理、総理だよ、総理。もういいよ。
総理に。詳しいんだから、総理。

○委員長(岸宏一君) じゃ、厚労大臣、答えて。

○国務大臣(塩崎恭久君) 小池先生、よく御存じの上で言っておられると思いますけれども、これ、別に押しなべて全部二・二七下げると言っているわけではなくて、これからそれぞれのサービスについてどれだけ、参考として収支差を見ますけれども、例えば今の特養であれば八・七、それからデイは一〇・六、そういうようなものがあるわけでありますので、それぞれに応じて、また、これは、あくまでもこの調査は参考でありますから、やはりいろんな角度から、さっき総理が申し上げたように、現地にも行くし、都道府県からも聞くし、それぞれいろんな角度から見た上でこれを決めていくのがこれからであって、一律に全部下げるんだのようなことは思っていませんし、また、さっき申し上げたように、何らかやっぱりそれなりの収支差が残るように配慮しながらこれからやっていこうということで、その中で重点化そして合理化も図っていくということであって、これはやっぱり、先生、長続きしないといけないわけですから、やっぱり持続可能性を、今申し上げたように五%ぐらいずつ増えていってしまっているこの仕組みを、どうやって若い人たちの将来世代にも支えていただけるようなものとして持続可能なものにするかということを絶えず考えた上で直していかないといけないということは先生もよく分かっているはずでございます。

○小池晃君 あくまで参考ですって、何ですか。
それを基に報酬下げているんでしょう。そんな無責任なことが許されるんですかと。あくまで参考ですって言ったじゃないですか、収支差率は。そういうことで日本中の介護事業者が今本当に不安になっているようなこういう報酬引下げをやる、余りにも無責任じゃないですか。
これ、数字には根拠がないというのはみんな言っているわけで、例えば、この厚労省の調査は三月だけのデータを基に十二か月へ広げていると、悉皆調査でも何でもない。だから、これは正確に実態を反映していないんではないかという声もある。地方によって全く差もあると。
しかし、一律にやらないと言うけれども、今度やろうとしていることは、特養ホームについては少なくとも一律に下げるということをやろうとしているわけじゃないですか。そんなことをやっていいんですかと言っているわけですよ。しかも、長続きさせるためにとさっきから繰り返しているけれども、私は事態の深刻さを分かっていないんではないかと思いますよ。
東京で何が起こっているか。東京都福祉人材センターによれば、介護職員の有効求人倍率は急増しています。昨年十月から十二月期は、何と十・五倍ですよ。十の施設が一人の職員を奪い合っているという、そういう状況が生まれているわけですよ。東京都高齢者福祉施設協議会の調査では、東京都内の特養ホームの半数で職員の定数割れが起こっています。入居の受入れ、ショートステイの受入れを減らす施設も出ていると。
そして、ついにこんな事態が起こりました。今日たまたまNHKの朝のニュース見ていたら全く同じこと取り上げて、偶然なんですけど、びっくりしたんですが、昨年十月、東京北区で介護施設の建設が突然中止になったんですね。これは建設予定地、私、行ってきた写真です。
150203yoteichi

住民の皆さんにもお話聞いてきました。定員二百二十一名の特養ホーム、ショートステイ、訪問看護、居宅介護支援事業所、サービス付き高齢者住宅が併設される大規模施設。近くには大きな団地があるんです。期待していたんだと。十月二十四日に住民説明会予定されていたらば、四日ほど前に直前になって事業者側から建設補助金の申請が取り消された。北区の発表文書には、取下げ理由の一番最初に何と書いてあるか。介護報酬の引下げと、こう書いてあるわけですよ。
介護報酬の引下げが、求められる介護の基盤整備に重大な支障をもたらすようなことになっていいんですか。厚労大臣、こんなことあってはならないんじゃないですか。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今のケースについて先生が御指摘になられるということで、いろいろ東京都の方に問い合わせてみたところ、東京都の特別養護老人ホームの整備について、去年の四月から今年の三月までの一年間で千四百四十九床の増床に対して、去年の四月から去年の十二月までの九か月間で九百四十四床の増床となっておりまして、新規整備が止まっているという今の御指摘は当たっておりませんし、なおかつ、聞いてみますと、これは東京都の福祉保健局の高齢社会対策部の計画課で聞いてみたところ、担当者からは、東京都における特別養護老人ホームの整備補助金の協議申請は多数あるということでありますから、造ろうという話はまだたくさんあるということであって、今のケースを一つお取上げをいただきましたけれども、それで全部が止まっているとか、人材が集まらないから全部が止まっているというような一般化は、それは少し大きい話過ぎるんではないかなと先生としてはちょっとお考えをいた
だければ、東京都はそういうふうに見ているわけでございます。

○小池晃君 あのね、私、全部止まっているなんて一言でも言いましたか。
こういう例が生まれ始めているじゃないかと。
報酬引下げやってもいないのに、もうそのことを心配して引き下げたというところが出ているわけですよ。笑っているけどね、そんなことでいいんですか。この報酬引下げがどういう事態を生み出すのか、考えないでいいんですか。
私、これ、本当に教訓学んでないと思います。
小泉構造改革のときに、医者はもうけ過ぎているとか、病院は大き過ぎるだとか、そういうことを言って診療報酬を下げた。その結果、何が起こりましたか。公的病院、中小病院が閉鎖、撤退して、地域から産科や小児科がなくなって、医療崩壊という事態が起こったんじゃないですか。そういう教訓から私何も学んでないではないかと思うんです。
私、これ、今でも間に合うと思います。この報酬の引下げというのは、本当に深刻なメッセージを現場に与えることになると思いますよ。介護の分野に外国人労働者を入れる、そんなことも同時にやろうとする。そういう中で、やっぱり本当に若い人たちが希望を持って働ける、そういう介護の現場をつくるために、私は、今からでも遅くない、この報酬の削減は撤回をすべきだと思う。そのことを総理に求めます。総理、お答えいただきたい。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 小泉構造改革のときには、毎年二千二百億円、社会保障費の伸びを減らしていくという、言わばキャップを掛ける中で様々な対応を削減を行ってきたところでございますが、今回の報酬の改定、引下げは、そうした全体にキャップを掛けるという発想とは全く別でございまして、個々の言わば社会保障の仕組みをしっかりと見ていくという中においては、この介護においては、先ほども申し上げましたように、収支差が出ているということも勘案しながら改定をさせていただいたと。かつ、そこで働いている方々の報酬についてはしっかりと加算していこうということでございますので、御理解をいただきたいと。何よりも大切なことは、持続可能にしていくということではないかと、このように思うところでございます。

○小池晃君 持続可能、持続可能と言うけれども、こんなことをやっていたら国民の暮らしは持続可能になりませんよ。介護施設の経営も介護労働者の暮らしも持続可能になりませんよ。こういうことをやっていていいのかと。
今、安倍政権のやり方は小泉政権とは違うんだというふうなことをおっしゃっているけど、あなた方は昨年六月の骨太の方針で社会保障の自然増削減というのを打ち出した。介護報酬はその象徴とも言える私はものだと思いますけれども、それだけではないですよ。年金は、史上初めてマクロ経済スライドを発動し、物価上昇分すら反映しないということをやろうとしているではありませんか。医療費は、後期高齢者医療保険料の保険料を大幅に引き上げると、こういう計画も打ち出しているわけじゃないですか。そして、現役世代の分は入院給食費を引き上げると。老いも若きも負担増だと、こういうことをやろうとしているじゃないですか。そして生活保護も、冬季加算、住宅扶助、これを減らしていくと。もう介護だけじゃないですよ。社会保障全体にキャップを掛ける、まさに小泉政権のときの二千二百億の自然増の抑制路線、これと同じようなことを今また安倍政権は始めようとしている。
この小泉内閣による社会保障自然増を毎年二千二百億円削減するやり方は、これは大きな批判を浴びて、二〇〇九年二月の国会で当時の麻生首相は何と答えたか。現実問題として綻びが出ていると、限度に来ていると、こういうふうに麻生大臣、答弁されましたよね。それでこの二千二百億の削減路線というのは撤回したではありませんか。それを皆さん、今また復活させようとしているんではないか。限度に来ているとその当時言っていたものを復活させるということは、これは限度を超えるということですよ。限度を超えるということは、まさに破滅の道ですよ。
私は、この介護報酬の削減を含めて、社会保障の自然増削減路線は断固として撤回すべきだということを申し上げたいというふうに思います。
質問を終わります。

○委員長(岸宏一君) 以上で小池晃君の質疑は終了いたしました。(拍手)

ご意見・ご要望