赤旗2020年6月23日付
小池書記局長が批判
日本共産党の小池晃書記局長は22日、国会内で記者会見し、安倍晋三首相が19日の記者会見で、敵基地攻撃能力保有について今夏にも国家安全保障会議(NSC)での議論を開始すると表明したことに言及し、「攻撃的兵器を保有することは、自衛のための最小限度の範囲を超えることであるから、いかなる場合も許されないとしてきた憲法上の立場を完全に蹂躙(じゅうりん)するものであって、絶対に許されない」と厳しく批判しました。
小池氏は、政府はすでに長距離巡航ミサイル(スタンドオフミサイル)や「いずも」型護衛艦へのF35Bステルス戦闘機の搭載など、敵基地攻撃能力の保有に向けた動きを強めていると指摘。「これをさらに加速しようというものとして、厳しく批判されなければいけない」と述べました。
その上で、秋田、山口両県への陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」導入の破綻という自らの失態を覆い隠すために「ドサクサ紛れのようにこういう議論を始めるということだ」と指摘。「そもそもこの敵基地攻撃能力なるものについては、歴代の防衛庁長官、防衛大臣の中からも『非現実的だ』と指摘がされたものだ」と強調しました。
小池氏は「敵基地攻撃とは先制攻撃であり、こんなことをやれば日本に対する反撃を招いて甚大な被害を日本の国土、そして国民にもたらすことにもなる。そういったことをまともに考えた議論とは思えない。憲法蹂躙の議論を許さないという立場で臨んでいきたい」と重ねて表明しました。