赤旗2020年4月4日付
新型コロナウイルス感染症対策をめぐり、超党派「医師国会議員の会」(22人、代表世話人・鴨下一郎衆院議員)は3日、国会内で日本医師会の横倉義武会長から医療現場の要望を聞き取り、政府に必要な対策を求めることで一致しました。
横倉会長は、感染爆発や医療崩壊が起こってからでは遅いと日医が1日、「医療危機的状況宣言」を発表して国民に協力を呼び掛けていることを紹介。党派を超えた対応を求めました。
とくに医療現場では、フェイスシールド、ガウンなどの防護具の不足が目立っていると支援を要望。感染を調べるPCR検査を医師の判断で確実に実施できる体制の強化とともに、医療従事者の感染リスクの少ない抗体検査の拡大を求めました。
また、「検査で陽性と出ても症状がない人はいま検討されているような自宅やホテルなどでの管理で十分だ」と指摘。さらに、「地域の医療機関をコロナ対応の病院とそうでない病院に区分けしたほうがいい」と述べるなど、症状に応じた医療提供体制への移行を提言しました。
日本共産党の小池晃書記局長は「入院医療体制などまさにいま医療は危機的状況にある。コロナを専門に受け入れる医療機関をただちにつくるとともに、軽症者の受け入れ先を確保する必要がある。アメリカでは2兆ドル(220兆円)規模の経済対策が決定されたが、そのうち1000億ドル(11兆円)は医療機関への支援だ。医師が必要と判断したら迅速にPCR検査が受けられるようにするとともに抗体検査も広げていく必要がある。超党派で頑張りたい」と表明しました。
各党の議員からも、医療機関への防護服の供給や、PCR検査の拡充、役割に応じた医療体制の整備を求める声があがりました。