赤旗2020年3月28日付
小池書記局長が会見
2020年度予算が27日、参院本会議で可決・成立しました。国会内で記者会見した日本共産党の小池晃書記局長は「この予算は新型コロナウイルス感染による未曽有の危機も、昨年の消費税増税による景気悪化の影響もまったく踏まえない欠陥予算だ」と批判しました。
小池氏は「新型コロナウイルス対策費用が一円も含まれていない。国民に自粛を求めながら、休業補償も賃金補償もない。新型コロナによる被害から国民の命・暮らしを守り、深刻な落ち込みを見せている日本経済を立て直すため、今後、政府に全面的な対応を迫っていく」と表明しました。
また、昨年10月の消費税増税による景気の落ち込みをまったく踏まえない予算だと批判し、「コロナウイルス感染の拡大以前と以後では日本の社会は大きく変わっているにもかかわらず、それがまったくなかったかのような予算だ」と指摘。後半国会では、政府がすでに提出している法案を全面的に見直して出し直すべきだと語りました。
今後の補正予算案への対応を問われて、小池氏は「国民の命と健康という点でも、日本経済という点でもかつてない危機だ。リーマン・ショックをはるかに超える深刻な事態になっており、抜本的な財政措置を求めていく」と述べました。とりわけ休業補償、賃金補償は、経済対策・景気対策としてだけでなく、「感染拡大防止」を徹底するためにも思い切った財政措置が必要だと強調しました。
政府が検討している追加経済対策について問われ、「経済対策の考え方を整理する必要がある。当面の緊急事態に対する対応と、コロナ収束後の日本経済を立て直す経済対策をそれぞれ考える必要がある」と語りました。
消費が収縮する現時点では、政府・与党が検討しているといわれる商品券などではなく、「コロナ対策で自粛・中止に追い込まれ、収入の道を絶たれている方たちへの賃金補償や損失補てんが今すぐ必要だ」と主張。「コロナ感染拡大が収束した段階では、消費税増税とコロナ被害で冷え込んだ内需と家計に思い切ってテコ入れする対策が必要だ」と述べ、そのために最も効果的な政策は5%への消費税減税だとして、「消費税減税は最も苦しい低所得者の家計をあたため、貯蓄にまわらず、すべて消費に結びつく」と強調しました。