赤旗2020年月3月11日付
日本共産党の小池晃書記局長は10日の記者会見で、同日政府が閣議決定した新型インフルエンザ等対策特別措置法改定案について、反対の態度で臨むと表明しました。
小池氏は、2012年に共産党が新型インフルエンザ特措法に反対した理由は、基本的人権の制約に歯止めがない法案であるにもかかわらず、拙速な審議だったことだとし、「今回の法案は、その特措法をそっくりそのまま、新型コロナウイルスにあてはめただけだ」と指摘しました。
そして、法案には重大な問題があるとして、「緊急事態宣言の要件がまったく恣意(しい)的であり、外出の禁止やイベント、集会の制限など市民の自由と人権の幅広い制限をもたらす一方、その歯止めが極めてあいまいだ」と述べました。
さらに、「これだけの私権制限、基本的人権の制約を伴う法案にもかかわらず、参院本会議での可決成立を13日と決め、衆参でわずか3日間の審議で、『出口』を決めて審議するやり方には同意できない」と審議の進め方の問題を指摘しました。安倍晋三首相が新型コロナの現状について「緊急事態宣言を出すような状況ではない」と国会で答弁しているとし、「ならば、なぜ急いで通そうとするのか」と強調。「法案に対する賛否の違いを超え、国会の責任としてこういう審議ではダメだと声をあげるべき問題だ」と語りました。
さらに、そもそも政府は現行の新型インフルエンザ特措法では新型コロナウイルスに対応できないため法改定するとしてきたが、すでにマスク配布など含めて新型インフルエンザ特措法でコロナにも対応しているとし、「法案の立法事由がない」と指摘しました。