赤旗2020年3月4日付
安倍晋三首相は3日の参院予算委員会で、職場で女性にだけパンプスやヒールの高い靴を強いるのをやめるよう求める「#KuToo」運動について、「職場での服装に関し、苦痛を強いるような、合理性を欠くルールを女性に強いることは許されない」と明言しました。日本共産党の小池晃書記局長への答弁。
小池氏は、インターネット署名に3万2000人超が賛同するなどの声の広がりを紹介し、「総理はこの運動を知っているか。声に耳を傾けるべきだ」と指摘。「女性にだけ、パンプス着用を強制するのは性差別ではないか」とただしました。
安倍首相は「性差別だ」とは認めず、「労使で話し合いを」と述べるにとどまりました。小池氏は「国として指針を示すべきだ。ジェンダー平等に反する服装規定をなくす政治の責任が問われる」と強調しました。
小池氏に対して、加藤勝信厚生労働相も、「『男性は靴は自由、女性はこうだ』というのは、男女雇用均等といった立場からも正しくない対応だ」と答弁。前任の根本匠厚労相(当時)の「社会通念に照らして業務上必要かつ相当な範囲か、この辺だろう」との答弁(昨年6月5日、衆院厚労委、立憲民主党・尾辻かな子議員への答弁)より踏み込んだ形です。