赤旗2020年2月20日付
野党と市民連合 意見交換会
安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合と、日本共産党、立憲民主党、国民民主党、社民党、衆院会派「社会保障を立て直す国民会議」の4野党1会派の書記局長・幹事長は19日、東京都千代田区の星陵会館で意見交換し、次期衆院選に向け選挙協力と政権構想に向けた具体化を開始することを議論しました。市民連合はれいわ新選組にも参加を呼びかけたものの、日程調整がつかず欠席と報告されました。
市民連合から、山口二郎法政大学教授が安倍首相による「桜を見る会」私物化問題と新型肺炎の対応をあげて「安倍政権の能力と誠実さの欠如が日本の危機を広げている」と指摘。総選挙に向けて小選挙区候補者の一本化の方向性を示すとともに、「新しい政権をともにつくる決意を明確にしてほしい。そこがスタートラインだ」と提起。広渡清吾東大名誉教授は総選挙に向け「議論の段階ではなく、具体的な準備の時期だ」と強調し、「安倍政権を継続させることが日本の民主主義を破壊するという危機感をどれだけ共有するかが重要だ」と述べました。
日本共産党の小池晃書記局長は、山口氏の発言はその通りだと述べ、「新しい政権をともにつくる合意を明確にすることが決定的に重要だ」と強調。安倍首相によるうその連続によってつくられた政治不信が低投票率の原因だと指摘し、「野党の姿勢が問われている。政治を変える本気度が伝わる共闘に発展させることが求められている」と述べました。そのうえで「政権合意で腹が固まれば、最大限の選挙協力ができる。しかしあいまいにしたままでは前になかなか進めない」と表明しました。
立憲民主党の福山哲郎幹事長は「安倍政権打倒」で市民が声をあげる場を市民と野党がつくり、昨年の参院選での13項目の共通政策の「ブラッシュアップ(磨き上げ)」が必要だといい、野党側の問題として「どう政権構想なり政策構想を共有化するか」が課題だと述べました。国民民主党の平野博文幹事長の代理の小宮山泰子総務副会長は安倍政権打倒に向け「野党の側が問われている。小池書記局長の言う通りだ」と発言。社民党の吉川元幹事長と、社保の玄葉光一郎幹事長の代理の重徳和彦政調会長がそれぞれ政権交代の決意を語りました。
山口氏は13項目のブラッシュアップをしていきたいと表明し、「野党と危機感を共有できた。選挙協力や政権構想に向けて具体的に動きだすことで合意できた」と述べました。