「赤旗」2014年12月26日付
日本共産党国会議員団は25日、来年度予算編成にかかわって財務省が求めている「介護報酬」の削減を中止するよう財務省と厚生労働省にそれぞれ申し入れました。
申し入れでは、介護報酬の削減は、介護事業所・施設の経営に大打撃を与え、「介護難民」の増大などを招くと指摘。平均月収が全産業平均の3分の2の水準という労働条件を悪化させ、人手不足を加速させると強調しました。介護サービス切り下げなどに直結し、「国民・利用者にとっても社会保障の重大な後退をもたらす」と批判しました。
高橋千鶴子衆院議員は、通常国会で自民党も含めて全会一致で成立した介護労働者の処遇改善法にふれ、「介護現場の処遇改善は党派を超えた願いだ」と指摘。小池晃参院議員は「介護報酬の引き上げは、介護の質を保証していくことにつながる。物価上昇で施設の経営も苦しい状態にあり、引き下げなど絶対にやめていただきたい」と述べました。
厚労省の原勝則・大臣官房審議官は、議員団の要請に「しっかりと介護報酬、介護人材を確保できるように全力を尽くしていきたい」と述べました。
申し入れたのは、高橋、小池両氏と、宮本岳志、畑野君枝、堀内照文の各衆院議員、大門実紀史、井上哲士、吉良よし子、田村智子、倉林明子、辰巳孝太郎、仁比聡平の各参院議員。