赤旗2020年1月15日付
第一決議案 小池書記局長が報告
第一決議案の報告に立った小池晃書記局長は、全党討論で、市民と野党の共闘を発展させ、日本共産党の躍進に取り組む「二つの大仕事」の提起が積極的に受け止められ、どう達成するかが深められたと述べたうえで、討論を踏まえて解明が必要な問題や、情勢の進展に即して補強が必要な問題を中心に報告しました。
野党共闘の前進
決議案の発表後、「桜を見る会」での国政私物化問題、カジノ利権をめぐる自民党現職議員の逮捕など、安倍政権による「究極のモラル破壊の政治」の異常な害悪が噴き出していると指摘。そうしたもとで、野党の国会共闘が大きな力を発揮し、昨年11月の高知県知事選などで「お互いに支援し合う共闘へと本格的に踏み出す画期的な取り組みになった」と力を込めました。
野党連合政権に向けた各党間の協議にかかわっては、立憲民主党、国民民主党、社会民主党、れいわ新選組との党首会談が実現し、安倍政権を倒し、政権を代え、立憲主義を取りもどすことで基本的に一致したと述べ、「政権の問題が共闘の焦点の一つとなってきたことは重要な前進だ」と強調しました。決議案で提起した「安倍政治からの転換の三つの方向」にも党内外で共感が広がっていると述べました。
たたかいの課題
安倍政権を倒して新しい政治をつくるたたかいの課題をめぐっては、▽消費税5%への減税で国民のくらしを守り、日本経済を立て直す▽社会保障、雇用、教育・子育てなどでの、くらしに希望がもてる政治への改革▽原発再稼働ストップ、原発ゼロ▽憲法9条の安倍改憲発議を阻止し、「戦争する国づくり」、米軍基地強化を許さない▽自然災害から国民の命と財産を守る政治の実現―の5本の柱を挙げて説明しました。
「二大目標」の統一的追求
全党討論で出された、市民と野党の共闘の勝利と日本共産党の躍進という「二大目標」の統一的な追求をめぐり「党独自の主張をすると共闘の足並みを乱すのではないか」「共闘をしながら党の躍進が果たせるのか」などの質問に対し、三つの取り組みの強化を呼びかけました。
第一は、共闘に真剣かつ誠実に取り組むことです。小池氏は「この姿勢が幅広い市民にわが党への信頼を広げている」と強調しました。
第二は、共闘に全力を挙げつつ、党の主張を堂々と貫くことです。内政でも外交でも、野党が一致して取り組む直面する課題を実行しようとすれば、「アメリカいいなり」「財界中心」の「二つのゆがみ」にぶつかること、日本共産党がそれをただす改革の展望を示す党であることを大いに語ろうと呼びかけました。
第三は、日本改革の展望、世界への働きかけ、未来社会論など党綱領の全体を語っていくことです。「共闘の時代に党躍進をかちとるためには、『共産党だから支持する』という積極的支持者をどれだけ増やすかが勝負だ」と述べ、新しい綱領を力に取り組みを強めようと訴えました。
総選挙に向けて
小池氏は、「850万票、15%以上」の比例目標について、「野党連合政権への道を開くとともに、党綱領が掲げる民主的改革を実現する意義をもつ」と改めて強調。党と国民の関係に大きな前向きな変化が起こり情勢に新しい可能性が生まれていること、党のもつ主体的条件が発展していることを挙げ、「この目標には十分な現実性と可能性がある。可能性、条件をくみつくし、目標に正面から挑戦しよう」と呼びかけました。
さらに、「ただちに総選挙に向けた活動に踏み出そう」として、比例代表の全11ブロックすべてでの議席獲得・議席増をかちとるため、政治目標にみあう候補者の決定を急ぐことを提起。小選挙区では、野党の選挙協力を成功させるとともに、党の大幅議席増をめざす考えを説明しました。
後援会活動の強化では、「個人後援会」の提起へ寄せられた疑問や質問に答えて、「党と有権者の関係の変化に対応したもの」であり、「広範な人たちが参加しやすい活動へ、いっそう改善・発展させる必要がある」と説明。あくまで「比例を軸に」を貫き、「必要に応じて」つくる提起だと述べました。
最後に、一つひとつの中間地方選挙で勝利し、総選挙必勝に向け党躍進の流れをつくりだそうと呼びかけました。