「赤旗」2014年12月17日付
東京医科大学八王子医療センターの岡寛リウマチ性疾患治療センター教授と線維筋痛症友の会の橋本裕子理事長は16日、日本共産党の小池晃参院議員を訪ね、線維筋痛症を介護保険の特定疾病(40~64歳対象)に加え、居宅サービス利用の対象とすることへの支援を要望しました。
線維筋痛症は原因不明の難治性の全身慢性疼痛(とうつう)で、患者は約200万人(厚生労働省研究班)。発症から1~2年のうちに適切な治療をすると改善する例が多く、早期治療の体制が求められています。しかし、現実には専門医が限られるなどにより、20万~30万人がほとんど寝たきりで医療機関にもかかれず放置されているといいます。
岡教授は、線維筋痛症患者のQOL(生活の質)の実態を表す研究班の最新データを紹介。「すべての項目でQOLが下がっている。研究班の『重症度分類』と合わせて検討し、これだけ状態が悪いので介護保険の対象にすべきだ」と指摘しました。
橋本さんは患者の自殺率が高い実態などを示し、「患者はヘルパーさんと会話するだけでも精神的な支えになるなど、支援で相当程度の生活の向上が期待できる」と語りました。
小池議員は、「非常に大事な問題です。厚労省にも働きかけたい」とこたえました。