赤旗2019年10月7日付
告示まで1カ月を切った福島県議選(31日告示、11月10日投票)で、日本共産党の現有5議席の絶対確保とさらなる前進で、住民本位の震災復興と医療・福祉・教育の充実、原発ゼロの日本を実現しようと6日、日本共産党の小池晃書記局長がいわき市の2カ所、市田忠義副委員長が福島市、笠井亮政策委員長が郡山市でそれぞれ演説し、全員の勝利を訴えました。
県民冷遇県政転換を
いわき 小池・宮川・吉田氏訴え
2議席獲得をめざすいわき市(定数10)では、宮川えみ子、吉田えいさく両県議が訴え。宮川県議は「待機児童率はワースト10位、特養ホーム待機者は減っていない。若者・子育て、くらし、商工業・農業への支援をしていく」と語り、吉田県議は「消費税増税、原発への怒りは大きい。悪政に対する防波堤となり県民のくらし、営業を守るために全力をつくす」と語りました。広野町議選で議席奪還をめざす畑中ひろこ予定候補が訴えました。
国民民主党の増子輝彦参院議員らのメッセージが紹介されました。
小池氏は、関西電力幹部が多額の金品を受け取っていた問題を告発。原田義昭前環境相による高濃度放射性物質トリチウムを含んだ処理水の海洋放出発言について、「県民と被災者の声を切り捨てる安倍政権の姿勢の表れだ。日本共産党の勝利で、自民・公明に審判を」と訴えました。
小池氏は、消費税10%増税の強行に抗議すると表明。消費税が社会保障ではなく、富裕層や大企業の減税の穴埋めに使われ、くらしと経済に深刻な打撃を与えたと述べ、「消費税は廃止を目標とし、まず5%に減税して経済の低迷を打開すべきだ。そのために野党が共闘できるよう応援を」と呼びかけました。
県政については、争点は「くらし応援、原発ゼロの力を大きくするか、県民に冷たい県政を続けるか」だと強調しました。原発事故でいまだに4万人以上が避難生活を強いられ、経済も震災前の状況を回復していないと指摘。自民・公明が主導する県政は大型開発に熱中し、「原発ゼロ」と言わないばかりか、避難している県民への住宅提供も打ち切り、東京の公務員宿舎に避難している被災者を県が提訴する提案には共産党以外が賛成したと告発しました。
小池氏は、知事提案の予算に共産党以外が賛成する「オール与党」の県議会で、国政でも県政でも、住民の立場で自民・公明にきちんと対決しているのが共産党だと強調。18歳までの子ども医療費無料化など、県民の願いを届け、実現したと紹介し、「安倍政権に対する最も厳しい対決者である日本共産党を伸ばしてほしい。そのために、いわきの2議席を何としても守り抜かせてください」と訴えました。
医療・福祉を守ろう
福島 市田・宮本氏が演説
市田忠義副委員長(参院議員)を弁士に迎えた福島市の演説会では、大激戦を勝ち抜き宮本しづえ県議の3選を必ず果たそうと熱気があふれました。
来賓の二瓶由美子氏(福島県学者研究者の会)が応援。金子恵美衆院議員、増子輝彦参院議員のメッセージが紹介されました。
市田氏は、県民に冷たい県政の中で、共産党県議団が子ども医療費無料化や学校教室のエアコン導入、学校給食の無料化など奮闘していると紹介。「宮本さんは医療・福祉に精通し、当局や他党派からも一目置かれる存在。県都・福島になくてはならない県議です」と強調しました。
宮本県議は「大型開発を見直し、県民の暮らしを支える県政へ全力をあげる。オール福島の共闘を広げるため役割を果たさせてほしい」と訴えました。
原発ゼロを迫ろう
郡山 笠井氏が神山氏を応援
郡山市では、笠井亮党政策委員長を迎えて神山えつこ県議(郡山市区)の6期目をめざす党演説会を開きました。
笠井氏は、福島県議選は野党連合政権に道を開く選挙だと強調。消費税を5%に、9条改憲ノーと訴えて県政と安倍政治を転換しようと呼びかけました。
神山県議について「東電に情報をすべて公開するよう迫り続けた県議会の大黒柱です」と強調。「被災地を走ってみなさんの要望をかなえてきた、優しさと強さを持った神山さんを必ず県議会に」と訴えました。
神山県議は、事故前から追及していた原発の地震津波対策など、3人の知事と論戦してきた活動を振り返り、「汚染水は海に流そうとし、再稼働にもいっそう前のめりになる安倍政権に原発ゼロを迫り、くらしを支える県政実現へ全力をあげます」と訴えました。
社会の障壁を解消する市民の会の奥村裕二代表が「神山さんは支援学校の増設や手話言語条例などに力を尽くしてくれました」と期待を語りました。