赤旗2019年9月20日付
保育・幼児教育の「無償化」から朝鮮学校の幼稚園などが適用除外にされようとしている問題で、関係者でつくる「幼保無償化を求める朝鮮幼稚園保護者連絡会」の人たちが19日、日本共産党の小池晃書記局長・参院議員、畑野君枝衆院議員(文部科学委員)に朝鮮幼稚園への「無償化」適用に向けて、協力を要請しました。
10月からの「幼保無償化」では各種学校として幼児教育を行っている88の外国人幼児教育施設が適用除外になり、このうち40は朝鮮学校幼教部(朝鮮幼稚園)です。
要請で在日本朝鮮人総連合会の徐忠彦国際統一局長は、「無認可保育所は認め、各種学校は除外というのはむちゃくちゃな論理。朝鮮学校外しの口実ではないか」と指摘。差別撤廃条約や子どもの権利条約にも反すると語りました。
東京朝鮮学園の李英順さんは、「朝鮮幼稚園では日本の幼稚園と遜色のない教育をしている。除外するのは納得がいかない」と語りました。子どもを朝鮮幼稚園に通わせている趙丹さんは「施設も整っていて先生も優秀。除外は理不尽だ。3~5歳の幼児まで差別するのはあんまりだ」と訴え、幼児教育類似施設や認可外保育施設として対象にしてほしいとのべました。
小池書記局長は「わが党は今回の『幼保無償化』は消費税を財源にしているという根本問題があり賛成しなかったが、制度の適用をめぐってのこうした差別的扱いは国際的水準からみて明らかに許されない」と指摘。畑野議員は「小さい子どもに『日本はひどい国だ』という不信感を抱かせてしまう」と政府を批判しました。