赤旗2019年9月13日付
日本共産党の志位和夫委員長と「れいわ新選組」の山本太郎代表との党首会談が12日、国会内で行われました。日本共産党が野党連合政権に向けた話し合いを各党に呼び掛け、最初に実現した党首会談です。会談には、日本共産党の小池晃書記局長が同席。両党党首は会談後に共同記者会見し、台風15号の被災者へのお見舞いと政府・東京電力に一刻も早い復旧を求める立場を表明したうえで、3点で合意したことを明らかにしました。
第一は、両党が野党連合政権をつくるために協力することです。
志位氏は、3回の国政選挙で野党が共闘してきた到達の上にたって、次の総選挙を野党が政権構想を示してたたかう選挙にしていくために、両党が協力していくことを確認したとして、「たいへんに大事な合意となりました」と強調。その際、野党が市民連合と結んだ13項目の政策合意を土台にすることを確認したことを明らかにしました。
山本氏は「どのタイミングで解散が打たれてもいいように、私たちは有権者に政権交代をすればどのような世の中になるのかイメージしてもらう話し合いは一刻も早く進めるべきです」として「れいわ新選組がまず最初に、この連合政権の話し合いに参加させてもらいました」と強調しました。
第二は、安倍政権が進めようとしている9条改憲に反対することです。
志位氏は、安倍9条改憲・発議の阻止は市民連合と結んだ13項目の政策合意の中に入っているが、安倍晋三首相が内閣改造後の記者会見で改憲について「必ず成し遂げる決意だ」と明言しているとして、「今日の党首会談でも、安倍9条改憲には断固反対ということを確認しました」と述べました。
消費税廃止に向け道筋を協議
第三は、消費税の問題で、両党が、(1)消費税10%増税の中止を最後まで求めていく(2)消費税廃止を目標にする(3)消費税廃止に向かう道筋、財源について協議していく(4)消費税問題での野党共闘の発展のために努力する―ことの4点で協力することです。
志位氏は、10%増税の中止とともに、消費税廃止を目標にした意義を力説。「消費税廃止は日本共産党の一貫した主張ですが、この税を導入して30年、貧困と格差を拡大し、景気と経済を壊す悪税ぶりがいよいよ明瞭になってきました。そうしたもと消費税廃止を掲げる新たな政党が誕生したことを歓迎しています。消費税廃止の旗を高く掲げることを両党で確認しました」と述べるとともに、「消費税廃止への道筋、財源については、国民から歓迎され、政策として合理性・説得力のある内容を協議していくことで合意しました」と述べました。
山本氏は「私たちは選挙の時は廃止を訴えたが、野党全体として消費税10%増税の中止を求めることとは全く矛盾しないと考えています。その中で、さらに消費税廃止を目指すために財源など数々の部分について協議を始めることは一刻も早くやった方がいい」と強調しました。
さらに、日本共産党と国会で連携していく意義について問われた山本氏は、参院選で当選した、れいわ新選組の重度障害者の舩後靖彦、木村英子両氏の国会活動について触れて、「お世話になったから、今回の会談をOKしたわけではありませんが、重度の障害をもつ2人の議員が誕生したんだから国会自体が変わっていかないといけないということで、実際に一番、手を差し伸べてくれたのは共産党だといいたい」と述べました。