赤旗2019年8月2日付
7月の参院選を受けた第199臨時国会が1日に召集され、当選した参院議員が初登院しました。初当選した日本共産党の伊藤岳氏と議席を引き続き確保した吉良よし子、倉林明子、小池晃、山下芳生、井上哲士、紙智子の各氏の7議員が全員そろって登院。中央玄関前では、野党統一候補として当選した参院議員らとエールを交換しました。日本共産党国会議員団総会では、志位和夫委員長があいさつし、伊藤氏が国会にのぞむ決意を表明しました。会期は5日までの5日間です。
あいさつで志位氏は、参院選で自民、公明、維新などの改憲勢力が改憲発議に必要な3分の2を割ったとして「『期限ありきの性急な改憲の動きには賛成できない』。これが参院選で下された民意だ」と指摘。さらに、自民党が参議院で単独過半数を大きく割り込んだことをあげ、「安倍・自民党への厳しい審判が下されたのが参議院選挙だった」と強調しました。
そのうえで、志位氏は、改憲をめぐって「とんでもない動きが政権・与党から起こっている」と指摘。安倍首相側近の萩生田光一自民党幹事長代行の“衆院議長の交代発言”にふれ、「この政権の救いようのない『おごり』と、追い詰められた者の『あせり』がにじむ発言だ」と厳しく批判しました。
さらに、志位氏は、参院選の結果に決定的な役割を果たした市民と野党の共闘について、政策的合意、選挙協力の両面で大きく前進し、「共闘効果」もアップしたことを報告。「日本共産党が全国どこでも共闘の成功のために誠実に努力し、その発展に貢献できたことを確信にして、総選挙に向けて、市民と野党の共闘をさらに大きく発展させよう」と呼びかけました。
また、日本共産党の結果については、現有3議席を確保した選挙区での「重要な成果」を強調しつつ、比例の得票数・得票率を2017年総選挙と比較する大切さを二つの点から解明。「17年総選挙を起点とした比例得票数・得票率の増加は、次期総選挙で躍進をかちとるうえで、『重要な足がかり』となる」と述べました。
志位氏は、日本共産党が市民と野党の共闘の勝利、党躍進という二つの目標を掲げて選挙をたたかったと述べ、「この二つの目標に照らして全体として、大健闘といえる結果をつくったことに確信を持って、次のたたかいにのぞもう」と訴えました。
志位氏が、最後に「憲法9条改定を許さないたたかい、消費税増税を阻止するたたかいをはじめ、あらゆる分野で公約実践のたたかいに取り組みながら、この夏に党の自力をつけて総選挙を勝ち抜く党をつくる新たな一歩を踏み出そう」と訴えると、大きな拍手が湧き起こりました。