宝の議席必ず
小池晃さん東京選挙区/宝の議席必ず/薬害肝炎全国原告団代表山口美智子さん/肝炎患者一番に考えてくれた
 国民の苦しみに心を寄せてきた日本共産党の小池晃参院議員(党政策委員長)。間近の参院選では東京選挙区(定数5)から出馬して3期目をめざします。全国各地の声をくみあげ、くらし、福祉や平和を守る国会論戦で政治を動かし、多くの人に頼りにされています。東京都民はもちろん、国民にとってかけがえのない「宝の議席」。現場の「証言」でつづります。(随時掲載)
 
 薬害肝炎全国原告団代表の山口美智子さん(53)の『いのちの歌』(毎日新聞社)出版を祝う会が13日、東京都内で開かれました。
 山口さんは、何か節目の日には身に着けるという着物姿。つらい肝炎や命をうばう肝がんの被害をこれ以上出すなと、全国初の実名原告となり、仲間と一緒にたたかった活動を振り返りました。
 

刻々にいのちの時間無くなりて「生命返せ」とまた原告逝く

 著書に織り込んだ自作の短歌。山口さんは「B型肝炎患者の人たちを含め350万人が安心して治療できる体制づくりや薬害根絶を求め、代表として今後も一緒にたたかい続けます」と決意を語りました。
 小池議員は、祝う会呼びかけ人の一人としてあいさつのトップバッターに立ちました。「超党派で、いかに肝炎対策基本法案をつくりあげるかが課題になり、まとめるため頑張りました」と述べました。
 2000年2月の参院国民福祉委員会で小池さんはC型肝炎の治療薬について質問し、インターフェロン再投与についても保険が適用されることになりました。以来10年にわたって質問でとりあげ、患者の立場に寄り添って、国に患者救済と謝罪、支援法制を求め続けてきました。
 小池さんの質問でウイルス検査の公費負担を実現させ、03年度予算に検査経費51億円が初めて盛り込まれました。独自に入手した資料で、感染の危険性を知りながら販売し続けた製薬企業や、それを容認してきた国の責任も徹底追及します。
 06年に全国原告団が結成され、代表となった山口さん。「わが子に誕生の負い目を背負わせない、母親として生き続けなければ、未来を生きる子どもたちに希望ある社会を、正義は信じられると頑張りました。小池さんは私たちが開いた初めてのヒアリングに来てくれました。いつも、私たちの話を聞く、真剣な目が印象的です」と語ります。
 国会議員は国民のために働くものと信じていたが、党利党略の場面も見てきたという山口さん。「肝炎対策基本法への動きが見えなくなった09年1月、小池さんが全党協議を呼び掛けてくれ、肝炎問題の灯火が国会で再び燃えるきっかけとなりました。自民党、民主党の動きが見えなくなると、いつしか政権とは無関係の共産党の議員に相談にいくようになっていました。私たちのことを一番に考えてくれる姿勢がうれしかったですね」といいます。
 「祝う会」で小池さんは山口さんの短歌を読み上げました。
 

早々に長きトンネル抜け出して我人生を取りもどしたし

 病気の治療、そして裁判と、先が見えにくいトンネルが続く中、たたかいに打ち込んでいた思いをうたった山口さんの短歌を引いて、原告団の苦労をねぎらったものです。会場には、たたかい真っ最中のB型肝炎訴訟の原告団の人たちもいました。小池さんは、「今後も、すべての肝炎被害者の救済へ、ご一緒に頑張っていきます」とあいさつを結びました。

肝炎問題を国会で徹底追及

2000年2月 C型肝炎のインターフェロン治療の再投与に保険適用するよう改善を要求
01年3月 血液製剤の投与を受けた人を対象に保健所での検査など要求
02年5月 血液製剤による感染の危険にふれていた厚生省薬務局監修の「解説」書を示し、血液製剤の製造販売を許可した国の責任を追及
07年10月 厚労省に報告されていた感染被害情報が廃棄された経緯の解明を厚労相に約束させる
07年12月 米国食品医薬品局が1977年にフィブリノゲン(血液製剤)の承認を取り消したことを無視してきた責任を追及
08年3月 「党派を超えて知恵を出し、一致点を見いだすべき問題」と指摘。与野党協議の継続を主張
08年5月 C型慢性肝炎のインターフェロン治療に対する治療費助成の改善を求める
08年8月 フィブリノゲン製剤が国公立病院に納入された月別実態などを記録した資料を厚労省に提出させ、公表
09年1月 薬害肝炎原告団の要請を踏まえ、「ウイルス性肝炎に対する恒久対策法案」について全党協議を行うよう各党に申し入れ
09年11月 肝炎対策基本法が成立
10年4月 全国B型肝炎訴訟原告団・弁護団の座り込みを激励。患者の思いを代弁し、和解協議のテーブルにつくよう長妻昭厚労相に要求

薬害肝炎訴訟

 肝炎ウイルスに汚染された血液製剤「フィブリノゲン」を出産時や手術の際に投与され、C型肝炎になった被害者が国と製薬企業に損害賠償を求めた裁判。2002年10月、東京・大阪の16人の提訴で始まり、各地でのたたかいで08年1月、薬害肝炎救済法を成立させました。ウイルス性肝炎患者は全国で350万人。09年11月には、すべての肝炎患者のための肝炎対策基本法が成立しました。
( 2010年04月17日しんぶん赤旗掲載 )

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