世直しドクター奮戦記
参院東京選挙区小池晃さん/生活再建へ年末年始も/繰り返す「派遣村」に怒り
 首都・東京都に「年越し派遣村」が生まれたのは2008年ですが、さらに雇用環境が悪化したもと迎えた2010年。日本共産党の小池晃参院議員・東京選挙区候補は「公設派遣村」に年末年始足を運んで入所者の要望を聞き取り、仕事も住まいもない人たちの生活再建へ向け全力を尽くしました。
 
 12月28日~1月3日にオリンピック記念青少年総合センターに設置された公設派遣村は5日、大田区の臨時宿泊施設に移り、500人を超す人が身を寄せました。ある入所者は「年越し派遣村のニュースを人ごとのように聞いていたが、自分が同じ立場になろうとは」と嘆きました。
 年越し派遣村でも支援に奔走した小池さんは昨年12月28日、公設派遣村で入所者の話に耳を傾けました。同30日には「年越し派遣村が必要ないワンストップ・サービスをつくる会」が新宿区内の公園に開設したテントに駆けつけ、国や都への要望を聞きました。
 派遣村での生活相談の実態を調査した結果、4日以降の住まいの確保や生活保護受給はじめ制度の適切な活用を東京都に緊急に要求する必要性を感じた小池さん。当日の予定を変更して、その足で大山とも子都議とともに都庁を訪れ、生活再建に向けた生活相談の改善や4日以降路頭に迷うことがないよう必要な措置をとることを申し入れました。
 入居期限を迎えた3日、田村智子参院比例候補と再び公設派遣村を訪れました。ひざ詰めで入所者と話し合うと、都の生活相談が形ばかりの内容で「相談しても同じことしかいわれない」と不安の声が寄せられました。

居住環境公開を
 7日に小池さんが田村候補、かち佳代子都議とともに大田区の臨時宿泊施設を視察すると、入所者の居住部屋を「見せられない」と拒否されました。小池さんは都の担当者に「居住環境は人権にもかかわる問題であり、何としても見せてもらいたい」と強く要請し、公開されたプレハブ建て70畳程度に35人を詰め込む施設を見て「こんなところに2週間も閉じ込めておくなんて許されない」と怒りの声をぶつけました。
 この日の調査では、生活保護を申請した入所者が申請先の区や福祉事務所でどういう対応を受けたかを把握する体制さえ整えられていない実態も判明しました。行政にかわって、その役割を担っていたのは「ワンストップの会」のボランティアグループでした。
 党都議団は視察結果を受け8日、都に改善を要請。永田元生活福祉部長は生活保護申請の状況について「把握する」と答えました。

法改正直ちに
 「派遣村」が繰り返される雇用・生活破壊の根本に1999年の労働者派遣法の原則自由化があります。小池さんは「こんなことが毎年繰り返されていること自体が異常。民主党政権が派遣法改正の実施を先送りしようとしていることは許されない。直ちに実施すべきだ」と決意を新たにしています。

(2010年01月14日、「しんぶん赤旗」首都圏版より)

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