医療

肝炎支援法早く
毎日120人亡くなっています
首相 約束どこに


2009年10月29日(木)「しんぶん赤旗」より

 臨時国会が始まり、鳩山由紀夫首相は「人の命を大切にし、国民の生活を守る政治」を強調しました。しかし、新政権は国の失政によって蔓延(まんえん)した肝炎患者の救済を先送りしようとしています。1日120人もが命を奪われている肝炎患者たち。肝炎患者支援法の実現は待ったなしです。(菅野尚夫)


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(写真)B型肝炎訴訟の全面解決をめざす院内集会=10月15日

 「肝炎患者支援法を必ず成立させてほしい」。薬害肝炎全国原告団代表の山口美智子さんは、いら立ちを隠しません。

 民主党を中心とした新政権が発足したものの、雲行きが怪しいのです。山口さんは言います。

 「政権を取ったならばすぐにでも成立するような話だったのに『臨時国会は無理』といった雰囲気です。それは絶対におかしいのです。肝炎患者は1日120人もの命が失われています。先延ばしすることは許されません」

 B型、C型などの感染者・患者は、全国で推計350万人。

 多くの患者は、集団予防接種や輸血、血液製剤の投与など医療行為で感染しました。日本でこれほどの感染被害がでたのは、国の感染症対策、薬事政策、血液事業などの失敗によるものでした。

 B型、C型肝炎被害者たちは、それぞれ国や製薬会社を相手取り損害賠償を求める裁判をおこし、B型は国の責任を認める最高裁判決を勝ち取り、C型は企業に謝罪させ、和解しています。

 しかし、被害救済は原告に限定され、「350万人の肝炎感染者・患者の支援策」の実現をめざしている原告にとって、「肝炎患者支援法」の実現は悲願なのです。

 臨時国会の開会を前にして福岡県から上京して新しい国会議員を含めて要請活動を行っている山口さん。「衆院選挙前の国会で、自民・公明の与党案と、野党4党の案が出され、若干のすり合わせをするならば成立の見通しになっていたのに、政局に振り回されて結局は実現しませんでした。もう待てません」と語気を強めます。「命が置き去りにされている」

 衆院解散前の6月末。薬害肝炎全国原告団、B型肝炎訴訟原告団、日本肝臓病患者団体協議会の3団体は民主党の鳩山由紀夫代表と会い肝炎患者支援法の早期実現を訴えました。

 このときの鳩山代表は「衆院選のマニフェスト冒頭に『一人の命も粗末にしない政治をつくりたい』との考えを示す予定」とのべて、「政権をとった暁は、みなさんの思いに応えられるように法案を成立させる」と回答しました。

 「あの時の約束に責任をもってほしい」と山口さんはいいます。

 「党利党略ではなく命を第一にして超党派で実現してほしいです。共産党は被害者救済を最優先することで一貫しています。ぶれない党。感服しています。建設的野党としての役割に期待しています」

先送り許さない

 日本共産党の小池晃参院議員の話 肝炎患者支援法の制定は、肝炎患者・感染者たちの命がけのたたかいを通じて一昨年12月に当時の政府とすべての政党が約束したことです。

 臨時国会での成立は待ったなしであり、党利党略による先送りは絶対に許されません。民主党の姿勢が問われています。

 日本共産党は、政府や各党に働きかけ、必ず成立させるために力をつくします。


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