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165臨時国会 参議院厚生労働委員会「介護・障害者福祉をテーマとする一般質疑」

  • 実態より低い障害認定判定/厚労相が見直し表明/小池議員質問(関連記事
2006年12月5日(火)

小池晃君

 日本共産党の小池晃です。

 先週は厚生労働行政を断罪する二つの判決がありました。十一月三十日には中国残留孤児の訴訟について神戸地裁で判決の言渡しがあり、除斥期間として退けられた四人を除いて原告勝利となりました。判決は、国による帰国妨害行為とも言える入国管理行政の違法性を断罪いたしましたし、帰国した孤児に対する自立支援策の不十分さを指摘しましたし、戦争被害受忍論も完全に退けました。

 まず、本訴訟について国は控訴すべきでないということを申し上げたい。あわせて、全国十五の地裁でこれ二千二百一名の孤児が原告となっておられます。皆さん高齢ですし、これは人道的立場からも、いたずらに訴訟を継続することはこの原告の苦しみを長引かせるだけであるというふうに思いますので、大臣には本判決の趣旨に沿った全面解決を図るべきだというふうに申し上げますが、いかがですか。

国務大臣(柳澤伯夫君)

 御指摘の判決につきましては、国側一部敗訴という判決でございまして、国側にとって厳しい判決であると受け止めております。

 今後の対応につきましては、関係各省において判決内容を詳しく検討して、協議した上で決めることとしたいということでございます。

 私ども、どの判決、裁判所の御決定についてもこれを重く受け止めているわけでございますが、基本的に、まず検討させていただいて協議の上、判決に対する対応を決めたいということでございます。

小池晃君

 一方、その前日の東京高裁では無年金障害者に対する原告勝利の判決が出されています。これは、統合失調症の初診日が二十歳を超えていたとしても、二十歳前に発病したと判断できる場合はこれは受給資格があることを認めたものです。統合失調症の場合は発病時期と初診日が大幅に乖離することが多いわけでありまして、形式的に初診日を適用すると国民年金の目的に照らして非常に問題が生じるということで救済を求めた判決です。

 大臣、この判決についても私は上告をすべきでないというふうに思いますし、これは言わば法の運用の問題でもあり、やはり単なる訴訟当事者じゃないわけです、厚生労働省なんですから、やはり救済すると。一人でも多くの人を救うという立場で柔軟な対応が求められているのではないかというふうに考えるんですが、大臣、いかがですか。

国務大臣(柳澤伯夫君)

 この点につきましても、同じような訴訟で十月に東京高裁において逆に国側の主張を認める判決をいただいたというようなこともございますので、先ほどの判決の場合と同様、判決内容を十分検討して、その上で関係機関と協議の上、対応を決定いたしたいと、このように思います。

小池晃君

 そのことは承知をしております。しかし、いたずらに主張を押し通そうという態度でいいのだろうかということを私は提起しているんです。やはり厚生労働省である以上、やはり救済に向けた対応という立場でいずれの問題も臨むべきだし、控訴、上告は断じてすべきでないということを重ねて申し上げておきたいと思います。

 続いて、障害者の権利条約についてお聞きをしたいんですが、これは二〇〇一年から国連の場で議論が続けてこられまして、十二月の国連総会で採択の方向だと聞いています。

 これは、これまで確認されてきた基本的人権は障害者にも当然に保障されることを確認するものであり、障害に基づく差別を禁止し、その上で障害者の基本的人権を保障するために合理的配慮が提供されるということを求めております。

 大臣にお伺いしたいんですが、日本政府も、これはJDFなどNGOと協力してこの交渉に臨んできた、そのことは承知しております。条約の採択が目前と迫っている中で、本条約に対する大臣の評価、そしてこの実現に向けた決意、お伺いしたいと思います。

国務大臣(柳澤伯夫君)

 今御指摘のように、この条約案につきましては、国際社会における障害者の権利の擁護と促進を達成していく上で非常に重要との認識に立ちまして、当初から条約交渉に厚生労働省としては積極的に対応をいたしておりました。

 厚生労働省、我々といたしましては、本条約が国連において正式に採択されるのを受けて、外務省と関係省庁と十分に連携を図りながら対応を決めてまいりたいと、このように思っております。

小池晃君

 もうちょっと前向きな評価をいただきたかったんですけれども。

 この本条約、十二月中に国連総会で採択されることはもう間違いない。今後は署名、批准などの手続が取られることになるわけですが、日本が条約締結していくに当たって、これは様々な施策における合理的配慮義務の定めを始めとして、国内法制、制度と条約との矛盾というのもたくさんあると思うんです。これは条約交渉のときと同様に、障害者団体と協力をして拙速でなくしっかりとした対応を行っていく必要があるというふうに思います。そのためにも、条約締結に向けた準備というのは、これは直ちに開始する必要があるというふうに思うわけです。

 今日は外務省来ていただいておりますが、締結に向けた政府部内体制の構築あるいは障害者団体との協議、条約への早期署名など、条約締結に向けた手続をこれは開始すべきではないかというふうに考えますが、いかがでしょうか。

政府参考人(西正典君)

 お答え申し上げます。

 先生御案内のとおり、障害者権利条約案は、本年八月に開催されました障害者権利条約アドホック委員会の第八回会合において基本合意がなされました後、九月から十一月に開催された起草委員会において法技術的な調整が行われました。本日、ニューヨークの国連本部において開催予定の障害者権利条約アドホック委員会の再開会期において本条約案が採択され、現在開会中の第六十一回国連総会会期中での最終採択が目指されている、このように承知いたしております。

 外務省におきましても、今後の対応について検討の準備を開始しておりますが、本条約が国連総会で採択された場合には、関係省庁とも更に検討を進めることになってまいる、このように承知いたしております。

小池晃君

 これは非常に重要な人権に関する八番目の国際条約ということになるやに聞いておりますが、是非積極的な取組を求めたいと思います。

 問題は、現実に一体どういうことが起こっているのかということを次に取り上げたいと思います。障害者の参政権の問題です。

 岐阜県の中津川の市議会議員で、下咽頭がんのために声帯を切除して発声が困難になった小池公夫さんという方がおられます。我が党の市議会議員です。この間、議会職員の代読による議会での発言を求めてまいりましたが、議会はこれを認めていません。委員会では代読でもいいというふうになったんですが、本会議ではパソコンの音声変換による発言しか駄目だという扱いになっているんです。全国的に見ますと、鎌倉市、静岡市などでも議会職員の代読による発言も認められておりますし、また国会でも、もう記憶に新しいところですが、参考人で自立支援法の議論のときに来ていただいた方には代読というのもやったんですね。ほかの委員会でも参考人の陳述補佐人による発言というのは認められています。

 そこで総務省にお聞きをしたいんですが、地方自治法上は議員の発言方法には特段の定めはないと承知しているんですが、議員の議会における発言というのは、これは議員本人の肉声に限定されているという解釈があるのかないのか。地方自治法というのは、これは議会における議員の発言方法についてはできるだけその発言権を保障するという手段を取ることをこれは認めているものではないかと思うんですが、いかがでしょうか。

政府参考人(門山泰明君)

 お答えいたします。

 地方自治法上、議員の発言方法につきましては特段の定めはございません。その具体的方法につきましては、発言者が置かれております状況などに応じて各議会において適切に決定すべきものと、このように考えております。

小池晃君

 大臣に聞きたいんです。

 中津川市で起こっている議会における議員の発言について、本人が最も利用しやすいやり方を認めないと。議会側が一方的に別の手段を取りなさいというふうにやっているんですが、私は、これは障害者の自己選択権、自己決定権の否定ではないかというふうに思うんです。これは、先ほど議論した国連障害者の権利条約で自ら選択した手段による意見表明の保障を求めているということにもこれは反するやり方です。さらに言えば、政府の障害者基本計画、自己選択と自己決定権を強調しているこの考え方にも私は逆行しているのではないかというふうに思うんです。

 こういう時代に、障害者議員に対して、地方自治法にも違反していないし、ほかの自治体では実際やられていることがやられない。本人の自己決定権を否定するようなやり方、こういうことがまかり通っていいんだろうかということについて、大臣の見解をお伺いしたいと思います。

国務大臣(柳澤伯夫君)

 私も記録でしかこの状況を承知しておらないところでありますけれども、お聞きするところによりますと、書き物による報告ですが、議員の肉声は他の議員が十分に聞き取れるレベルに回復していないということでございますので、会議録等の作成のため、読み上げパソコンとの併用を議会として提案していらっしゃるんですけれども、この当該の議員がやはり自らの発声による発言についてどうしてもそれにしたいということを主張して、なかなか解決策が講ずるに至っていないということのようでございます。

 私は、この議会において総合的に、それぞれの症状の程度なども違うでしょうけれども、是非適切に決定されるべきものだと考えています。

小池晃君

 適切に決定されるって、基本はやっぱり自己決定権を尊重するということにあるのではないかというふうに思います。

 こういう事態がやはり解決されなければ、幾らいい条約結んでも、これはもう本当に前進しないわけで、しっかり厚生労働省としても、直接物を言うことはできないかもしれませんが、こういう事態があるということについて御承知おきいただきたいというふうに思っています。

 続いて、自立支援法の問題。

 これ、ちょっともう質問重なっているんですが、障害程度区分の問題です。これ、重い方に変更された比率が、先ほどからも議論あるように、全体で三三・二%、身体で二〇%、知的で四三%、精神で五二・九。これは先ほど質問ありましたからもう聞きません。実態で見ますと、やっぱり知的四三%、精神は五〇%超えているんですね。

 大臣、端的にお伺いしますが、やった後で五〇%以上変更しなきゃいけないようなものを信頼できると思いますか。──大臣、大臣。いいよ、長いから。

政府参考人(中村秀一君)

 どうも済みません。

 一つ御説明申し上げなきゃなりませんのは、この障害程度区分の判定項目、一次判定の項目でございますが、七十九項目と七項目を新たに追加したものでやっておりまして、精神、知的等に有効な二十項目については二次判定の方で使うということになっておりますので、試行事業をやった結果そういう形になっておりますので、元々一次判定、コンピューター判定でロジックが組み立てられるのは八十六項目、残りの二十項目は二次判定で使われているということを前提にやっておりますので、二次判定で変更率……

小池晃君

 聞いてもいないこと言わないでよ。

政府参考人(中村秀一君)

 いや、変更率が高いということは、それは想定されている中でやっておりますので、一次判定が信頼できないものだということには当たらないと、ここが答弁でございますが、そういうことで御答弁させていただいたわけです。

小池晃君

 与党からだって直せっていう声出ているんだから、そういうでたらめなこと言っちゃ駄目だよ。

 大臣、これ、五〇%以上後で変えなきゃいけないっていうことで、これ信頼しろって言われたって、信頼できますか。そんなの無理な話じゃないですか。大臣の率直な感想をお聞かせいただきたい。

国務大臣(柳澤伯夫君)

 私も乖離が多いと、大きいと思いますが、今の中村局長の話を聞いておりますと、これは変更というよりも、一次、二次を合わせて評価してもらいたいというのが担当局長の意見だということです。

 ただ、私としては、これは一次、二次というふうにいって、二次で変更をするというものが五〇%以上に上るということではなかなか長きにわたってこれに信頼を期待するということも難しかろうと思いますので、いずれにしてもこれは見直しに入って適切な結論を得るべきだと、このように思っています。

小池晃君

 信頼できるわけないんですよ、幾ら説明したってね。

 ここは、私、これ、この問題やる前に尾辻大臣にこの問題質問したんです。その当時、試行事業をやって、これから新たな項目も加えて新しいロジックつくるから大丈夫ですって言うから、じゃそれをちゃんと調べるんですか、私は、これから改定するソフトをちゃんと検証してやるんじゃなきゃ、まるで試作品の車を走行テストもしないで公道を走らせるようなもんじゃないかと、これでいいのかって質問したんです。それに対して尾辻さんは、これは検証もしますし、有識者の皆さんにも相談するので、おっしゃるような乱暴なことはすることではないと思っていますと。

 しかし、実態として起こったことは、正に乱暴なことやったわけですよ。五〇%以上変更しなきゃいけない。もちろん、二次判定とセットであるということは十分承知しています。しかし、二次判定というのも各地に、審査会にすべて、身体、知的、精神、全部漏れなく十分に専門家が配置されているかといえば、決してそうではないという実態があるわけで、そういう中で、やっぱり一次判定で、それは全然変更しないなんてもちろん求めませんよ、ある程度のものはあっていいけれども、半分以上を変えなきゃいけないようなものでやったらば、それは二次判定も含めて、先ほども御議論あったように、地域格差も出てくるだろうし、疑問が出てくる。これは正に制度の根幹の信頼性を揺るがすということになるじゃないかと言っているんです。

 先ほど見直すというふうに、今も見直すというふうにおっしゃいました。しかし、これ、私、一刻を許さない話だと思うんですね。このまま突っ走っていったら、どんどんどんどんこの制度に対する信頼性揺らいでいくわけですから、一体、今後検討する、見直すと言うけれども、いつまでにどう見直すのか、お考えをお聞かせ願いたい、大臣。

国務大臣(柳澤伯夫君)

 これは、多くの人、特に与党からも実はそういう御提言がありまして、私としては、このような意見にも従ってまず速やかに着手したいと、このように思います。

 いずれにしても、データの収集等には一定の期間が必要となりますので、現時点でいつまでと言うことは困難であるということで御理解をいただきたいと思います。

小池晃君

 一刻も早くやるべきだと思います。

 加えて、地域生活支援事業の予算の問題をお聞きしたいんですが、これは小規模作業所の受皿となる地域生活支援センター、コミュニティー支援事業、ガイドヘルプ事業、これは予算は本年度は十月以降の下半期分ということで二百億円なんです。これ、事業費の二分の一を補助するという建前なんですけれども、実際これ渡し切りになっているものですから、予算で想定していた事業とかなり乖離が出ている。

 例えば、川崎市では、地域生活支援事業の事業費として八億五千万円予定していました。これに対して、国からの地域生活支援事業等補助金は二億五千万円、実質の補助率三〇%切っています。さらに、川崎の例では、十月まで実施される地域生活推進事業費の補助金というのもこれに入っているので、実質補助率更に下がってくる。

 地域生活支援事業について厚労省は十分な予算を用意したって言ってきたんですが、これ実態として大幅な不足になっている。局長、この実態、どう認識されていますか。

政府参考人(中村秀一君)

 地域生活支援事業二百億円の考え方は今委員から御説明があったとおりでございますが、半年度分で二百億円ということで確保いたしております。

 配分につきましては、都道府県、市町村、九対一の割合で配分し、それから配分指標としては、人口等、それから事業実績に応じた配分というふうに配分をいたしております。現在のところ、過去の実績指標が八、それから人口配分二という形で配分をいたしておるところでございます。

 この二百億円、満年度で四百億円という規模は、十七年度の予算規模、実績等を踏まえまして、半年分としては総額として相見合う額を計上しておりますので、相対的にはこの範囲でやっていただけるものと、こういうふうに考えております。

小池晃君

 しかし、それでは足りないと与党からの指摘も出てきているわけでしょう、この問題についても。これ絶対足りませんよ、今のままでは。実態、現場の話を聞くと。

 しかも、この問題でいろんな地域格差というものが出てきていて、例えば手話通訳者の配置、派遣などのコミュニケーション支援事業、これ、例えば東京都内見ても一部は無料だし一部は有料だと。埼玉県なんかは市町村に対してこれは有料化なじまないって指導している、こういうところもある。もう実際、自治体任せでばらばらになっている。あるいは、移動支援についても、これは支援費では個別給付だったんですが、これは今無料で実施する自治体も存在しますが、多くは有料になっている。

 私は、こういう情報の保障とかあるいは一人で外出を保障するっていうのは、これは障害者の自立にとって必要不可欠な事業であると思うし、住んでいるところによってそれが保障されたりされなかったりっていうのはおかしいと思うんです。

 大臣、こういう実態を放置しておいていいのか。この予算不足の問題も含めて、これは手だて打つべきじゃないですか。いかがですか。

国務大臣(柳澤伯夫君)

 小池委員は、何もかも国で施策を決めて画一的な行政を国の負担でやるべきだって言うんですが、他方、地方分権という声も随分大きいわけですよね。そういうことの中で、我々は、この地域生活支援事業につきましてはやはり交付金でやりまして、それで地域の実情に応じたいろんな施策をいろいろお知恵を出していただきながら展開していただきたいと、基本はそういうことだろうと思います。

 したがいまして、何もかも国でもって画一的に行うということでない方法でいろいろ考えていただくというのがこの事業の考え方だというふうに思います。

小池晃君

 私、何でもかんでも国で決めろと言っているんじゃないんです。財政厳しいから自治体決めようにも決められないんですよ、国が金を出さないから、そのぎりぎりのところで苦渋の選択やってるというのが実態でしょう。

 私は、むしろ逆に、自治体がそれぞれ政策判断でやれるようにしっかり財政的に支えるということがなければ、それは地方で決めてくださいといったって、ないんだから、そもそもお金が、そういうことをやったわけだから。私は、その言い分は通用しない。国で何でも決めろと言っているんじゃない。地方自治体がちゃんと独自で決められるような、そういう支援を国はやるべきだと私は申し上げているんですよ。

 これは、来年度の予算も今年度の予算額をそのまま平年化しただけの四百億円ですね。これでは大幅な不足になるというふうに思う。しかも、今与党の中で経過措置ということで対応ということが出ているようですが、経過措置ということになると、これは何年かしたらまた見直しということになるわけですから。

 私ね、大臣はこの問題について恒久的な措置としてやはり必要な予算が確保されるような仕組みについても検討していく責任があると思いますが、いかがですか。

国務大臣(柳澤伯夫君)

 この障害者自立支援法全体がかなり大きな改革であったということ、それから言わば何か準備期間というようなものがほかの介護の事業等に比べまして非常に短かったじゃないかというような御指摘もあって、その間の移行期間での特別な措置を講ずるということで、できるだけ移行を円滑にしようと、こういうことで措置をいたしているわけでございます。したがいまして、恒久的にとかなんとか、まだこの移行がどの程度スムースにいくかというようなこと、これを見ながら、我々としては是非この移行期間における特別な措置によって円滑な定着というものを期待したいと、このような考え方を取っているわけです。

小池晃君

 私たちは、自立支援法の審議のときもその実施前のときも、このままでは大変なことになるということを何度も何度もこう言ってきたんですよ。実際ふた開けてみたらそうなったからこそ、与党の中からもいろんな補正をしなきゃいけないという議論が出てきているわけでしょう。私はしっかり野党の声に耳傾けるべきだと思いますよ。この問題についてははっきり言って我々が指摘したとおりの事態になってきているからこそ見直しが必要だという流れになってきているわけだから、私は真摯に耳傾けて、やっぱり正すべきところはしっかり正すという立場でこれは臨んでもらわないと、またこれやったらまた問題起こるということになりますよ。しっかりその辺は受け止めていただきたいというふうに思うんです。

 しかも、精神障害者の社会復帰等運営費補助金の問題についても聞きたいんですが、これ昨年度二百七十億円が今年度二百十六億円になって、単価が下がったんじゃないかという声も上がっているんですが、これはなぜこんなに減少したのか。

政府参考人(中村秀一君)

 お答え申し上げます。

 精神障害者社会復帰施設等につきましては、障害者自立支援法に基づく事業、施設体系の見直しに伴いまして、その一部は本年十月以降新たな事業体系に移行すると、こういうふうに見込んでおります。その部分につきまして減少分を計上しておりますので、その部分が今委員御指摘ございました二百七十億円から二百十七億円に減少したと、これは上半期に移行分を見込んでいるということでございます。

小池晃君

 じゃ、その移行はどれだけ進んだんですか。

政府参考人(中村秀一君)

 補助金の執行でございますので、十月以降のその実績が出てきた段階でそれが最終的に決まると、こういうことになります。

 現在どの程度移行しているかどうかというのは、逆に言いますと、残った部分について補助金の申請等が出てくると思いますので、そこのところで実績として出てくると、そういう形になろうかと思います。

小池晃君

 これ、やり方が無責任だと私は思うんですよ。移行すると、だから移行する分二五%削ったと。しかし、どれだけ移行するか今でも分からないと。これ、ふた開けてみたらどうなるかということになると思うんですね。しかも、これ上半期と下半期と両方で内示していて、上半期は百三十二億円だった、下半期は八十四億円なんですよ。これは正に移行状況いかんによっては大幅に予算が足りなくなるという危険もあるんじゃないか。この問題についても、大臣、これは政治の責任でしっかり手当てすべきだと思いますが、この点、いかがですか。

国務大臣(柳澤伯夫君)

 これは補助金でございまして、実際事業が行われて、それが不足だということになりましたらまた手当てをしていくということになるものと考えております。

小池晃君

 こういう手当てもしっかりしていただきたい。

 最後に、介護保険の問題についてひとつ聞きたいんですが、認定の問題で、東京の北区で独自の認定の基準みたいなのが設定されていろんな事態が生まれています。要するに、両下肢麻痺があるのは要介護度四や五であるという逆転した基準みたいなのが示されていて、この人は要介護四か五でないんではないかなというふうにならなければ上下肢麻痺のその認定調査のところにチェックをしてはいけないというような指導がやられているんです。

 それで、実際何が起こっているかというと、百二歳の大腿骨骨折の女性が三月には要介護度三だったのが九月には要支援一になって老健施設から出ていってくださいと、百二歳ですよ。あるいは脳性麻痺で身障一種一級の六十八歳の女性ですが、これは要介護三だったのが今年は要支援一、不服申請したけど、再審査結果は要支援二と、こういうことになっている。年々チェックする項目が指導されて減っていって、ついに麻痺にチェックが付かなくなったというんですよ。

 局長、お聞きしたいんですけれども、具体的な状況からスタートして、認定調査をやって、特記事項も勘案しながら結果として要介護度が決まるというのがこの仕組みであって、逆にその要介護度から出発して、認定調査のチェック項目はこうしなさいという、これね、まるで逆さまのやり方なんではないかと私は思うんです。局長にお聞きしたいのは、これは全国統一の基準で介護保険というのは実施される必要あると思うんですが、こういう独自のマニュアルなんというのは改めさせる必要があるんじゃないですか。

政府参考人(阿曽沼慎司君)

 御指摘のように、介護保険の要介護認定は全国一律の基準でもって行われるべきだというふうに私ども思っております。したがいまして、厚生労働省としては、各都道府県あるいは指定都市に対しまして認定調査票の記入の手引を十分通知をいたしまして、全国の一律の基準に基づいて客観的かつ公正、公平な認定調査が行われるように努めているところでございまして、今後ともその公正あるいは公平性の確保に十分配慮していきたいというふうに考えております。

小池晃君

 こんな独自な基準は持ち込むべきでないということをきっちり指導していただきたいと思います。調査をしていただきたいと思います、この問題について。

 最後に、脳脊髄液減少症に対する有効な治療でブラッドパッチ療法というのがあります。これは、要するに脳脊髄液の漏れを防ぐために血液を注入して凝固させて漏れを防ぐと。これは、脳神経外科学会でも診断、治療基準作りに着手して、来年度をめどに作るということも決められたというふうに聞いていますが、これについて安全性や効果の確認が前提となることはもちろん承知しておりますが、治療法の確立と早期の保険適用と、そのために厚生労働省として積極的な役割を果たしていただきたいと思うんですが、局長、いかがですか。

委員長(鶴保庸介君)

 時間ですので、簡潔にお願いします。

政府参考人(水田邦雄君)

 まず、いわゆる脳脊髄液減少症の治療についてでございますけれども、これは委員御指摘のとおり、関係学会におきまして既に診療の実態についての調査の実施あるいは診断基準の策定に向けた検討作業に着手されていると伺っているわけであります。私ども、これを見守っているところでございます。

 また、新たなその医療技術の保険適用についてのお尋ねでございますけれども、これにつきましては、まずは科学的根拠に基づきます有効性の評価のための知見の収集、蓄積が先決でございまして、こうした関係学会の検討の結果、有効性等確立したものとして希望書が提出されれば、医療技術の評価を行う専門的な組織において適切に検討をいただくよう努めてまいりたいと考えております。

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